第17話 強くなってきた彼らにオレは
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感じがしないから素直に首を縦に振れん。
ホント…何を忘れたんだろうなぁ…。
「どうだ、レッドさんもこの後私と手合わせをしないか?久しぶりに自分の力を試したい」
ふと、自分の中の記憶を整理していたらエルザからの提案がやってきた。
勿論、オレの食事の後なら――
「OKだ、どれ程強くなったか見せてくれよ」
自然と顔にニヤァっと笑みが出てしまう。 そんなオレの笑みに対してエルザも好戦的な笑みを浮かべて答える。
…あれ、エルザの耳赤いような――――
◆◆◆◆◆◆
SIDE:三人称
妖精の尻尾、そこから作られている入り口である門の前からなかなかの数の人が集まっていた。
その者たちは唯の一般人にあらず、目の前のギルド、妖精の尻尾の魔道士達が溢れかえっている。
それは何故か?と問われせるのならば唯一つ、最強の魔道士とされている二人が手合わせするからである。
ただそれだけ?と疑問に思う者がいるのだろうが、それだけで十分。
上級の先の頂きにいるであろう者達が二人が試合を行うのなら観戦するほうが有意義。
一人一人として理由はある。
自分が目指す頂きはどういったものなのかを知るために。
どのような力を出すのか、果たして自分は追いつけれるのか…と。
対戦を行うは――エルザ・スカーレットとレッド・パッペ。
片や、妖精の尻尾で活躍が目覚ましくなり、妖精女王という異名を付けられた鎧の女騎士。
片や、自身の一族の壁を超え、戦いを愛する戦闘民族――黄金の戦士として名が広い男。
この二人は仲は良好だ、昔から続く友好な関係で二人は互いを兄や妹のように接することもある。
二人の髪の色は近い。
エルザの長い赭色の髪と、レッドの茜色――その同じ色の暗い赤。
違いはあまりない二つの色であることもあり、兄妹だとからかわれたり…本当に間違えられたりすることもある。
その二人は、今度は腕試しとしてエルザはレッドに手合わせを提案し、このような状況になった。
その話を近くで聞いたであろう飲み屋に成り果ててきたカナは他の皆に言いふらし――結果こうなったのである。
「レッドさんとこうして手合わせするのは久しぶりだな」
「そうだなぁ、最近は仕事もあるし一緒に修行することはなかったしな」
「だがおかげで強くなることもあった。 レッドさんを満足させれる程度――為してみせよう」
――貴方の傍で闘えることを、証明してみせる。
レッドはエルザの言葉に微笑みを浮かべる。
何を今更、と思う。 この少女は、確かに強くなった。そしてこれからも強くなるのだろう。
それはどこま
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