第5章:幽世と魔導師
第161話「多勢が無勢」
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ロノ執務官、私とフェイト、リニス……後、あの狐の子がいけるかしら?私たちで雷を放つわ。その間の“穴”を埋めておいて頂戴』」
「『雷?しかし、それでは……』」
「『魔法で発生させるとはいえ、それは普段の魔法と違って雷そのものよ。……いくら守護者とはいえ、光の速さを躱せるとは思えないわ』」
「『なるほど……了解した』」
電気変換資質を持つフェイトとプレシア。プレシアの元使い魔だったため、その影響で雷系の魔法が扱えるリニス、そして雷を扱う久遠。
その四人によって、自然の雷と同じ雷を人為的に発生させるのだ。
「『フェイトたちへの伝達は任せるわ。私は先に雷を放っておくから』」
「『任せてもらおう』」
「さて……」
魔力を練り、魔法による雷雲が守護者の上に現れる。
儀式魔法による雷。それをプレシアは放つ。
「(維持するための魔力消費が大きいけど、贅沢は言ってられないわ。何とかして守護者を防御か回避に集中させないと、すぐにでも誰かが死ぬ)」
冷静に動いているように見えて、プレシアは焦っている。
何人でかかっても歯が立たない。
これほどまでの相手は、アンラ・マンユ以来なため、対処法もあまり思いつかない。
そんな相手だからこそ、焦っていた。
「プレシア」
「リニス、頼むわよ」
「わかっています」
リニスもクロノの念話から駆け付け、同じように雷を放つ。
フェイトも離れた所で雷を放っていた。
ピシャァアアン!!
「そこ!」
「はぁっ!」
そして、雷で攻撃を受けている守護者は、プレシアの予想と反して、発生地点を予測することによって、その雷を躱していた。
しかし、効果がない訳ではない。
雷を避けるにあたって、動きが制限されていた。
そこへユーノ達による拘束魔法の妨害。
それらが合わさり、フェイトが抜けた四人でも近接戦を仕掛けられた。
……尤も、それで押せているかと問われれば否となるが。
「もう一発……!」
―――“赤原猟犬”
そこへ、帝が追加で追尾する矢を放つ。
一発目は障壁で防がれた後切り裂かれたため、次を放ったのだ。
「くぅ!」
―――“雷”
さらに、久遠にも雷の戦法について情報が行き渡り、同じように雷を放つ。
計三方向からの雷と、追尾する強力な矢。
それに加わり砲撃魔法や魔力弾も放たれる。
“回避”は困難な状態になる。……“回避”は。
「……凍れ」
―――“氷血地獄-真髄-”
刹那、雷が氷によって遮られる。
「切り裂け」
―――“旋風地獄-真髄-”
そして、魔力弾は風の刃
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