第47話 現在の状況
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、そんな時に武術大会の優勝チームはグランセル城の晩餐会に招待されるとデュナン侯爵が言っていたのを観客席から聞いていたんです」
どうやら二人はフィーとは違う場所で試合を見ていたらしい。二人が言うのは予選が終了した後にデュナン侯爵が話す機会が合ったのだがその話の中で優勝したチームを晩餐会に招待すると言っていたことだろう。
「あたしたち、どうしても女王陛下に会わなくちゃいけないの、だからお願い!」
「僕からもお願いします」
二人はジンさんに頭を下げてチームに入れてほしいと頼んだ。ジンさんは少しの間無言になり何かを考えていたが目を開けてエステルさんたちに話しかけた。
「分かった、事情は知らないが何か大事な使命を持っているようだな。君たちが果たすべき使命のため、喜んでチームに向かい入れよう」
「やった!ありがとう、ジンさん!」
エステルさんはピョンと嬉しそうに跳ねた。でも羨ましいな、俺も本選に出てみたかったけど負けてしまったからそれはかなわないんだよな。まあ仕方ないか、明日はエステルさん達の応援に集中することにしよう。
「しかしお前さんたちが入ってくれても3人か……あと一人いれば完璧なんだが流石にそれは望み過ぎか……」
「リート君は試合に出てたからあたしたちのチームに入れないのよね。あ、そうだ、フィルが入ってくれたらいいんじゃないの?」
「えっと……わたしはお父さんやユンお爺ちゃんに武器の使い方や戦い方をもらったことはあるけど実戦経験はそこまでないから多分役に立てないと思う」
「そっか。うーん、残念だわ」
フィーはエステルさんの誘いを断った。俺は八葉一刀流ということで誤魔化せるがフィーの戦闘スタイルは猟兵向きのものばかりだから遊撃手に見られたら怪しまれる可能性があるからだ。
「ふふふ……待っていたよ、この時を」
リュートの音色が聞こえ2階から誰かが降りてきた。
「やっぱりオリビエさんでしたか……」
「やあリート君、また会えたね」
オリビエさんは空いていた席に座り、俺たちの会話に混ざってきた。
「出たわね〜、このスチャラカ演奏家」
「お久しぶりですね、オリビエさん。もしかして今の話を聞いていたんですか?」
「ふふふ……余すことなく聞かせてもらったよ」
「まったく、相変わらず神出鬼没な奴ね」
「なんだ、この兄さんはお前さんたちの知り合いか?」
エステルさんが呆れた様子でため息をついた、すると会話に入っていなかったジンさんがオリビエさんについて尋ねてきた。
「初めまして。僕はオリビエ・レンハイム。エレボニア帝国出身の演奏家さ」
「これはご丁寧にどうも。俺はジン・ヴァゼック、カルバート共和国出身の遊撃士
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