29 石橋を叩いて渡ることを忘れること勿れ。
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切なもののためにここに来たんですから。他人の大切なものを奪ってでも…壊してでも…私はあの人を、…取り戻します。」
_「フン)アンタも哀れなヤツだねェ、次郎長の娘よォ。」
_「行くぜェェッ!お前らァァァァッ!」
戦いの火蓋が切られたのを確認すると、私は一番隊と四番隊の仮装を解除し、指定した場所に待機することを伝達した。三番隊は てる君を指定の場所に連れていった後、二番隊と合流するように指示を出した。ちなみに晋助は、指定した場所に待機するように指示してある。
気配を殺しながらお目当ての部屋に着くと、中から会話が聞こえてくる聞こえてきた。
_「人がいねェと存外、この町も汐らしい面してやがらァ。」
_「そちの娘が働きやすい様、歓楽街が子どもの遊び場に早変わりじゃ。」
_「フン)女狐の狩場、の間違いじゃねェかァ?」
_「ワシを見張りに来たか?」
_「この次郎長がそんなけってェ真似するために、相撲中継を放っぽいてェわざわざこんな所に来るかィ?…取りに来たのさァ。狐の首をォ。」
よし。あとは銀時たちが来るのを待てば大丈夫。トランシーバーから平子の様子を確認する。
_「…約束したもの。…必ず、帰ってくるって、約束したもの。…」
_「華蛇の援軍ッ…!?」
_「ここはお願い、アタシは親父の元に…」
_「お嬢ォォッ!?」
_「アタシらまとめて、あの女狐に嵌められたようだねェ。」
_「西郷ォォッ!?」
_「さ、西郷さん…!?」
部屋の会話にも耳を傾けていると、まだ続きがあった。
_「ガキを爆材とし、この町に転荘をする。そして四天王勢力互いを消耗させ、まとめて潰しこの町を独占する。雑な粗筋書きは大方そんなところだろォ。」
_「フン)だがもう遅い。哀れな猿どもは今頃一人残らず潰されていよぅ。貴様の娘もなぁ。」
_「ヤツらが大人しく餌になる魂たァ、思えねェがねェ。まァおかげで、こうして別嬪と二人っきりでランデブーできる訳だしなァ。」
_「フン)ランデブーは断るが、…パーティーの用意なら出来ている。」
_「辰羅かァ。夜兎と荼吉尼に並ぶ傭兵部族をここまで揃えるたァ、やっぱりただの博打好きの姉ちゃんじゃァねェなァ。」
_「永きに渡った貴様とワシの闘いも、これで終わりじゃ。この町はもう、ワシのもの。いいや、宇宙海賊春雨、第4師団団長 華蛇のもの、と言った方が良いのかぇ?」
_「ついに尻尾を出しやがったなァ?化け物者めェ。」
_「戯言をォ。とうの昔に気づいておろぅ?貴様さえ居なければこんな町、吉原の鳳仙と同じく容易く手に入れられた。存じておるぞぉ?貴様が外道に身をやつしてまで
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