第57話 ヴァンフリート星域会戦 中編
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がついた帝国軍が集結を開始していたのは、ロボスの総司令部が殊更その地点に集結を開始したように電波を多数出していたからである。
帝国軍の移動と集結自体も小惑星や隕石に設置した監視システムにより同盟艦隊には情報が筒抜けであったのであるから。
その頃食事や睡眠などで英気を養っていた各艦では敵の集結を聞き歓声が上がっていた。
「敵が罠にかかった」と。
アイアース作戦室では、早速第2段階の命令が出され始めた。
「敵艦隊は、α4.2 β2.9 γ6.9に集結しています」
「そうなると、プランBに基づき。第5艦隊は天頂方向からの攻撃を、第8艦隊は天底方向からの攻撃を、第10艦隊は右舷からの攻撃を、第12艦隊は左舷からの攻撃を行います」
「正面はあれか?」
「そうあれです」
ロボスの言葉にリーファが頷く。
帝国暦485年 3月31日 19時40分
■銀河帝国軍遠征艦隊旗艦ヴィルヘルミナ
集結した帝国艦隊が正面に同盟艦隊(ロボスの総司令部直属6000隻のみだが電子欺瞞で艦数を6万隻以上に見せて居る)を発見し、ミュッケンベルガー司令部では最終決戦を着けようと攻撃を開始するべく動き出した。
「今度こそ逃がさん!」
しかし、帝国軍はこの日までの無駄な繞回進撃を進めた結果、帝国艦隊は極度の疲労に苛まれていたのである。しかもグリンメルスハウゼン艦隊からの報告が全く無い状態もミュッケンベルガーの苛つきに拍車をかけていた。
「あの老人はいざという時役に立たん、ヴァンフリート4=2へ行ったきり何の連絡も来ないではないか!基地などの攻撃に時間がかかり過ぎなのだ!」
同盟艦隊前回と同様に後退を始めると、逃がすかとばかりに追撃を開始した。帝国艦隊6万隻強は、まさに大いなる罠にかかったのである。
「ファイエル!」
宇宙暦794年 3月31日 19時45分
■同盟軍総旗艦アイアース
敵艦隊からの攻撃が始まると同盟軍総司令部直属艦隊6000隻はフィッシャー大佐の指揮の下一斉に全速で後退を始めた。
所で、ヴァンフリート星系で迎撃の為にエルゴン泊地シャンプール泊地を出撃した同盟艦隊は5個艦隊総数7万5000隻であったが、実際には4個艦隊6万6000隻となっている、では足りない1個艦隊9000隻は何処に居るのであろうか?
宇宙暦794年 3月31日 19時45分
■同盟軍工兵艦隊旗艦シヴァ シンクレア・セレブレッゼ
工兵艦隊9000隻を率いて私はヴァンフリート星系の第二小惑星帯に潜んでいた。総司令部の命令に従い有る特殊な工作を行うためであった。最初グリーンヒル総参謀長にその話を聞いた時は、総参謀長の正気を疑ったが、話を聴くうちに納得が出来た、確かに何処の戦場でも使える手で
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