猫娘と明かされる秘密編
NO.049 救いとその定義
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れないんだ」
「天哉……信じていいんだな?」
「ああ!」
「それじゃ緑谷さん。よろしく頼めるかな……?」
「お任せください!」
出久はそれで天晴の身体に両手を押し当てて、
「始めます……」
体内に渦巻いている生命力を与える個性で天晴の身体に送り込んでいく。
天晴の身体はそれで発光しだしていく。
そして、
「終わりました。天晴さん……どう、ですか?」
「嘘、だろ……? 足に、足に感覚が戻っている! それどころか体中が軽い!!」
「「天晴!!」」
「天晴兄さん!!」
飯田とその家族はもう涙を浮かべて天晴を抱きしめた。
あの頃の天晴が戻ってきた。
それだけで他に望むものなどありはしないと言わんばかりに……。
それからしばらく家族は抱きしめ合って涙を互いに流し続けていた。
出久はそんな光景を自分の事のように嬉し泣きしていた。
救えたんだ……。
それだけの事だろうが、出久にとってはヒーローとして最初の一歩であるからだ。
「緑谷さん……ありがとう。君のおかげで俺はまた天哉の自慢の兄になれそうかもしれない」
「いえ、治ってよかったです」
それで綺麗に終わればよかったのだけど、
「まったく天哉も隅に置けないな! こんな可愛い子がいたのなら紹介してくれてもよかったじゃないか!」
「と、父さん! 緑谷君とはまだそんな関係じゃ!」
「まだと言ったな……? 緑谷君、天哉はこれでなかなか融通が利かない男だが、大した男でもある。少しは考えてくれてやってくれ」
「え、えっとーそのー……あぅあぅ」
飯田父の暴走でもう出久は顔を赤くさせて猫耳も垂れさせて俯くだけしかできなかったのであった。
そんな事があって、雄英では約三名ほどのものが何かを感じ取ってか思わず授業中にボールペンをへし折っていたとか……。
おそらく彼らからなにかしらの被害を受けるであろう飯田の明日はどっちだ……?
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