SAO:tr8―ビーストテイマー―
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
っていたのか?」
「いや、知らなかった。……ただ兄が何かを隠していることはわかっていたんだけど……それがあの『二刀流』だったとはね」
グリームアイズにとどめを刺す、目にも止まらないあの連撃は間違いなく『二刀流』としてのソードスキルだった。
ソードスキルを使えるってことは、武器スキル系統の一つでもある。ただ、この二年間で兄の様な二刀流のソードスキルを使ったプレイヤーは誰一人も存在しなかったはずだ。
となると……。
「あの『二刀流』は兄が直接聞いた方が早いと思うけど、私は兄の『二刀流』はドウセツの『抜刀術』や血聖騎士団の二強が使っている『神聖剣』と『波動刃』の分類に入る『ユニークスキル』だと思うよ」
「……まあ、そうだろうな」
クラインは納得する様に頷いた。クラインも兄だったら『二刀流』を習得していて、それが強力なスキルならば出現条件を公開しているはずだろうと思ったからだろう。
この世界は片手剣や片手槍、片手斧に加え、細剣、両手剣といった基本的に条件が緩い武器系統スキルが存在する。
それとは別に、出現の条件がはっきり判明しておらず、ランダム条件になっているエクストラスキルと呼ばれているものがある。クラインのカタナや私の薙刀がそれに分類されている。ただ、ランダム条件と言ってもそれほど難しくないのも存在している。曲刀をしつこく修行すればカタナスキルを習得できるらしく、私の薙刀も両手槍か斧槍を何回も振っていれば習得することができるのだ。
だけど稀に、自分専用のスキルである『ユニークスキル』が存在しているらしい。私が挙げた四人のプレイヤーがそれに当てはまるらしい。
いや、実際に言えば私を含めた五人になるけどね。
「そんで二つ目なんだが、薙刀スキルの『戦刃乱舞』をやった後の“あの回避”はなんなんだ!?」
「あれはあれだよ。ほら、私が回避上手だってこと知っているじゃん?」
「おいおい、誤魔化そうとしても無駄だからな。確かにキリカは回避上手いのは知っているけどよ。あれは人間の限界を超えた速さだ。何か使ったに違いねぇ」
ぐっ……流石に誤魔化しきれないか。私も疑いは免れない覚悟でやったんだから自業自得ではあるものの…………ついに言う日が来るのね。
まあ、相手は信頼できる一人なんだし、実はドウセツにも言っているからそこまで秘密主義を守っていないんだよね。
「その通りだよ。私が使用したのは『絶対回避』という武器系統のスキルというよりかはアシスト系に分類される必殺技みたいなものだよ。おそらく習得しているのは私だけかもね」
「てことは……キリカもユニークスキル持ちか!? い、一体、どんな効果だ!?」
「名前の通り一度だけどんな攻撃をも回避させるスキル。使用後は一分間使えないけど、一分経てば使える様になる結
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ