第3章
月光校庭のエクスカリバー
第27話 どうしちまったんだ、イケメン!
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・・・・・・」
いや、フリードみたいなイカレ神父がいたんだ。頭に浮かんだことをする奴がいても不思議じゃねぇか・・・・・・。
「ん? 降ってきたか・・・・・・」
雲行きが怪しかったが、案の定雨が降ってきた。予報だと、本来は昨日降るはずだったんだが、結局降らず、代わりに今日降ってきたみたいだ。
木場は雨が降っても構わず歩き続けていた。いや、一旦頭を冷やそうとわざと当たってるのか?
そういう思考ができるのなら、バカなマネはしないだろう。
とりあえず、ズブ濡れになるのはあれなので、いったん戻って、傘なり雨合羽なり持ってくるか。
そう思い、踵を返して急いで家に向かう。
「ん?」
帰路の途中、妙な臭いを感じて足を止める。
なんだ、この臭い? 鉄みたいな──ッ! まさか、血か!?
俺は慌てて周りを見渡す! すると、路地裏から雨水で流されたと思しき赤い液体が流れ出てきていた!
「あそこかッ!」
俺はすぐさま路地裏に駆け込む! そこで俺の目に入ったのは──。
「っ!?」
な、なんだ、これは・・・・・・!?
そこは圧倒的な赤。真っ赤な世界が広がっていた・・・・・・。
おびただしい量の血が路地裏に散乱しており何より──。
「うっぷ!?」
何よりも目に入ったものを見た瞬間に強烈な吐き気が襲ってきて、思わず口を手で押さえる。
それは人──いや、人だったものだった。
それは四肢と首を胴体から切断されており、切断された四肢をさらに間接部分で切断されていた。それだけでは留まらず、さらに切断したものを均等に切り分けられていた。顔にいたっても、鼻、両耳、唇を切り落とされ、胴体も腹を裂かれ、内臓や腸も均等に切り分けられていた。
バラバラにして惨殺された死体──それがそこにあった。
いや、順序が逆だな。これはどう見ても、殺してからバラバラにしたんだ。
普通の神経じゃ絶対できない仕打ちだった。
「グッ・・・・・・」
吐き気をなんとか抑え込み、改めて死体を見る。見た感じ、たぶん男性だった。すると、血溜まりに何か光るものを見つけた。
俺はそれを手に取ってみる。
「・・・・・・十字架?」
間違いなく、それは十字架。それも、アーシアが持っていたものと同じものだった。
つまり、この死体の正体は神父ということになる。
「・・・・・・なんで神父が?」
レイナーレのところにいたはぐれ神父の生き残り? それとも正統な神父?
前者はまだわかるが、後者だとしたら、なぜこの町に神父がいるんだということになる。
神父の正体をあれこれと考えているときだった──。
「──動くな」
「ッ!?」
突然背後からそう告げられた。
そ
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