第3章
月光校庭のエクスカリバー
第27話 どうしちまったんだ、イケメン!
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そうだ。
「変な人だったなぁ。ま、契約は成立したし、これで野望に一歩近づいたぜ! ハーレム王に俺はなる!」
契約を終わらせ、梱包した絵を背負った俺は帰路についていた。
「ん?」
すると、ケータイの着信音が鳴った。部長のお呼びだしであった。
俺は部長に呼び出された場所にチャリを向かわせた。
―○●○―
部長に呼び出された場所はとある廃工場だった。
「イッセー、こっちよ」
「はい」
門のところに部長たちがいた。
絵を下ろして、部長たちのほうに駆け寄る。
「ゴメンなさい、呼び出してしまって」
「いえ。それで、あの工場の中に・・・・・・」
「・・・・・・間違いなく、はぐれ悪魔の臭いです」
小猫ちゃんが鼻を動かしながら言う。そう、呼び出されたのは、はぐれ悪魔の討伐のためだった。
「今晩中に討伐するように命令がきてしまいまして」
「それだけ危険な存在ってことね」
マジかよ。あのバイザーって奴よりも危険なのかよ?
「中で戦うのは不利だわ。アーシアは後方待機」
「はい」
「朱乃と私は外で待ち構えるから、小猫と祐斗とイッセーは外に誘きだしてちょうだい」
「はい、部長」
「・・・・・・はい」
「了解! 『赤龍帝の籠手』!」
俺は了承するとすぐに『赤龍帝の籠手』を出す。
「・・・・・・祐斗?」
「あっ、わかりました」
反応がなかった木場を訝しげに思った部長が木場を呼び、木場が慌てて返事をしていた。大丈夫なのかよ、そんな調子で。
「じゃあ、行くか! 木場、小猫ちゃん」
「・・・・・・はい」
「・・・・・・ああ」
俺たちは廃工場の入り口まで来た。このメンツだと、アーシアを助けに教会に攻めこんだときのことを思い出すな。
「どんな奴かなぁ? また、化け物みたいな奴だったら──」
「えい」
ドガァッ!
「ああ、やっぱいきなりですか・・・・・・」
・・・・・・あのときと同様、小猫ちゃんが問答無用と扉をぶち破ってしまった。
「・・・・・・行きますよ」
「ああ」
「・・・・・・・・・・・・」
俺たちは廃工場内に入り、辺りを見回すが何も見当たらなかった。
「何も見当たらないな──あ?」
小猫ちゃんがふと立ち止まった。
「小猫ちゃん?」
「・・・・・・来ました」
小猫ちゃんの視線の先を見ると、パイプの陰にこちらを怯えた表情で見てくる女の子がいた。しかも全裸だと!
「・・・・・・・・・・・・あぅ──ギィシャァァァァァッ!!」
可憐な少女の姿からいやな音を立てて頭から角が生やし、蜘蛛のような下半身をした
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