第3章
月光校庭のエクスカリバー
第27話 どうしちまったんだ、イケメン!
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らおいそれと訊くわけにもいかねぇし、そもそも、聖剣なんてそうそう関わることはないだろう。木場のあの状態も時間が解決してくれるはずだ」
いまはそっとしといたほうがいいだろう。ヘタに追求すればかえって悪化するかもしれないからな。
「球技大会でもあの調子のときは俺たちでカバーするしかないだろう」
「そうだな。それはそれとしていまは球技大会だな」
ふと、おそらくオカ研で一番やる気を出しているであろう部長のほうを見ると、マニュアル本を熱心に読み込んでいた。
「そういえば、最近は恋愛のマニュアル本を読んでたな」
何気なしに呟いた言葉を聞いて、イッセーがショックを受けていた。
「マ、マジか!? 部長が恋愛のマニュアル本! そ、それって、部長に好きなヒトができったって言うのか!?」
「・・・・・・まぁ、そういうことなんだろうな」
イッセーが頭を抱えて悩みだした。
この反応からして、だいぶ入れ込んでるな。
まぁ、そうでなきゃ、婚約パーティーに乗り込むような度胸なんてないよな。
「安心しろ。少なくともおまえの知らないところで部長に恋人ができるなんてことはあり得ねぇよ」
「ほ、本当か・・・・・・? 信じるからな。ああ、部長に彼氏なんかできたら俺死んじまう・・・・・・」
千秋も大変だな。この状態の奴を自分に振り向かせるなんて。
逆の立場になれば部長もこうなるんだろうけど。部長には悪いが、俺は身内のほうを応援させていただきますよ。
「さーて、再開よ!」
部長がバットを振り上げて、練習は再開された。
―○●○―
「今日こそ契約取らねぇと! 木場どころかアーシアにまで抜かれてるし!」
球技大会の翌日、俺は今日もチャリで依頼主のところに向かっていた。
昨日の球技大会は大変だったぜ。クラス対抗戦では野球だったこともあり、俺たちのクラスが優勝したけど、種目がドッチボールだった部活対抗戦ではそれはもう大変だった。俺以外の部員が学園アイドルだっていうことがあってボールを投げられず、さらに俺がそのアイドルたちと一緒にいることに対する妬みもあって、それはもう全生徒が俺に集中砲火だった。
おまけに大会中もボーッとしてた木場のカバーに入ろうとしたら、そのボールが生徒会との勝負のときみたいにまた股間に当たってえらいダメージを受けてしまった。
「まったく。木場の奴、大丈夫なのかよ?」
明日夏は時間が解決してくれるって言ってたけど、こんな調子で大丈夫なのか?
なんて考えてるうちに依頼主がいるホテルに到着した。とりあえず、いまは契約を取ることに集中だ!
ピンポーン。
「また『チャイム鳴らして現れる悪魔なんてあるか!』とか言われるんだろうなぁ・・・・・・
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