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転生とらぶる
ペルソナ3
2066話
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年ニュクスと一緒に眠るってのか?」
『うん、そのつもりだよ。というか、そうしないとニュクスを上手い具合に眠らせるような真似も出来ないしね。だから……どうかな?』
「……本気か? 何だってお前がそこまでする必要がある?」
『僕が僕だから……なんてのは、ちょっと格好を付けすぎかな。ただ、ニュクスが死ねば当然シャドウの僕も死ぬ事になるんだ。正直なところ、少し前までは死んでもいいと思ってたんだけどね。……ただ、アルマー君がニュクスを倒してくれた』
「倒しては、いないけどな」
『それは言葉の綾として受け止めてくれると嬉しいな。とにかくそんな訳で、例え遠い未来であっても、僕は生きられるのであれば生きていたいと思ったんだ。それに……』

 一旦そこで言葉を止めた望月は、どこか照れ臭そうに、そして嬉しそうに言葉を続ける。

『湊君達が生きているこの世界を、そのまま残したいと、そういう思いがあるのは間違いないんだ。だから……お願い出来ないかな?』

 正直なところ、このままニュクスを殺してしまった方が色々と綺麗さっぱり片付くのは間違いない。
 だが、殺さない方が多くのメリットがあると……そう、望月に言われてしまえば、そして望月本人が自分の身を犠牲にしてニュクスを数億年の眠りにつかせるというのであれば、こっちとしてもあまり無理は出来ない。

「……分かった」

 短く、それだけを言う。
 だが、望月にとってはそれで十分だったのだろう。やがてデスの姿をした望月が、ニーズヘッグから離れていく。

『ありがとう。じゃあ……ばいばい』
「ばいばい、じゃない。またね、だ。お前が知ってるかどうかは分からないが、俺は不老の身だ。恐らく、ゆかりや美鶴も不老になる。他にも大勢不老の仲間はいる。だから……それこそ数億年後でも、ニュクスが眠りから目覚めたら、俺達が何とかしてやるよ」

 そんな俺の言葉が意外だったのか、望月は一瞬沈黙した後で笑う。

『ふふふっ、そう言ってくれると嬉しいよ。そうだね。じゃあこれは未来まで君を待たせるということで、サービスしておこう。君の関係者や影時間に深く関わっていた人だけが、一連の記憶が残るようにしておくよ。ああ、それとこれはお礼だけど、ニュクスの破片は君達が言う黄昏の羽根だ。この宇宙空間に広がっているのを集めておけば、何かの役に立つかもね。それと影時間は今夜一杯は持つから、タルタロスの崩壊とかも心配しなくてもいいよ。……じゃあ、また数億年後に。アクセル君』

 そう言い、望月は瀕死のニュクスの方に行き……やがて、黒い光とでも呼ぶべき物が眩く輝き……次の瞬間、望月とニュクスの姿はそのまま消え去るのだった。
 ……最後の最後に、名字じゃなくて名前で呼んでいった、か。
 ふんっ、味な真似を。
 そんな風に思いつつ
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