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ダン梨・H
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にはヘスティア様にはしない。彼らの信頼を損ねない――というよりは俺からの義理なのだが、言葉に嘘はなかったと判断したヘスティア様は「キミに任せるよ」と疲れた顔で告げた。

 で、鍛冶屋だ。名前は言わずもがなのヴェルフ・クロッゾ。魔剣作れる魔剣嫌いである。彼とベルが契約する事に関してはメリットしかないので俺が断る理由などありはしない。ヘスティアとしても神友(しんゆう)の子供故に特段疑う様子はない。よって何事もなく普通に専属契約OKの方針で決定した。

「ちなみにヴェルフの事、どこまで掴んでるの?」
「多分、ヴェルフが心を許したら教えてくれるであろうこと全部だな。言おうか?」
「ううん、いいよ。心許してくれた時に本人から聞くし」
「じゃあリリは遠慮なく聞かせて貰いましょうか。バミューダ様のチェックに不安はありませんが、念のためです♪」
「駄ぁ目。個人情報は必要以上にバラまくもんじゃありませんっと」
「ぶぅ。けちんぼです」

 上目遣いでぶーたれるロリっ子リリのその顔は、自分の顔がどういう効果をもたらすか分かってる顔だった。悪い子だわぁ、元々悪い子ではあるけど。とりあえず梨味の飴ちゃんをプレゼントした。

「そういえばヴェルフの件に絡めてだけど、パーティどうする?引き抜きしようとする神も増えたけど、眷属希望の人もそれなりに来ちゃったんでしょ?ダメ元で出してた募集にさ」
「ん、そうなんだよなー。一応応募した連中の身辺調査をダイダロス特務隊に依頼してっから、その結果が出てから良さげなのがいたら引き抜こう。ただ、話題性で来た面子だから過大な期待はせん方が賢明だと思うがね」
「さっそく情報整理ブン投げてるね………出費はお小遣いで賄えそう?」
「将来の事を考えれば安いモンさ。何より情報の質が違う」

 ――原作にいない奴、増えたらどうしようか。などと恐れはしない。
 これはベルの物語でもあるが、俺の物語でもある。俺が変えられる部分は、そりゃ変えるさ。
 
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