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妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
第16話 楽しみ
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思い出してハッとなる。
ミラの方へと目を向ければ、ミラの目は悲しそうな色を浮かべていた。
この目は珍しいことではない。皆の前に居るときは浮かべたりしないが、時々だけリサーナを思い出すときにはこの目になったりすることがあるのを目撃したことがある。
気づいた人たちも居るが、それに触れないで待つ。 心の傷が少しでも広げないために。

そして、その目を見てオレはまた決意を認識する。

リサーナを、あそこ(エドラス)から取り戻すことを。
必ず、ミラとエルフマンのところへと連れて帰ることを。



これはオレの勝手な我儘(エゴ)だ。分かっている。
望んでやらされているわけではないことも、知っている。
だが、それでも止まるつもりはない。
これは、オレがしたくてすることなのだから。

例え、後悔したとしても――必ず…。





「そういえば、レッドは映画――あまり見なさそうね」

「いやぁ…1年に1回は見るけどな」

オレとミラは映画魔水晶を見に行っている。
思えば、映画はあまり見てないな。
前世はよく見ることがあったが…ここでは見ていない。
特に修行することが多かったし、何よりも冒険するみたいに仕事に出回っていたからな。
ラクサスやエルザで行ったことがあるが…どれもアクションだったりしたなぁ…面白かったが。

「これからどんな映画を見るんだ?」

「ふふっ、恋愛要素があるアドベンチャーな話よ」

「ほー…勇者がお姫様を救うやつか?」

「んー、当たらずといえども遠からず、かしらね」



 ◆◆◆◆◆◆




 「…女の勇者が勇者姫で…王子を助ける物語…これは初めて見たわ」

前世も含めて(白目)

「でしょうね、それにこの映画は色々と新鮮だったりして大好評なのよ♪」

そりゃそうだろうな。

まさかのラスボスが王子の父である王だったり…。
勇者姫は王子とは前世で恋人で、その記憶を王子しか覚えていなかったり。
それに勇者姫は男ではなく女性にモテていたり。
王子の危機一髪に勇者姫が怒りで怒涛の展開になったり。

なんというかもう…お腹いっぱいだよ…違う意味で。

「それに、この映画が面白かったおかげで次回作もあるらしいわよ?」

「え、マジか。 人気はあるとは思っていたけどまさか次回もあるとは…」

「ふふっ、そのときはまた二人で見ようね♪」

「え…あ…おう」


◆◆◆◆◆◆




それからというものは映画の話をして盛り上がったり、ギルドの話をしたりしてマグノリアの南口公園へと戻ってきた。

集合場所として一回来たのだが、ミラ
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