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SAO─戦士達の物語
MR編
百五十五話 アイリのドキドキ恋バナタイム
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か、リーファちゃんとかよくあんなに振り回せると思う」
「よく言うよ……まぁ、彼奴はリアルでもデカいからな……って、いや、お前もそうか」
真顔でそう言った彼にアイリは悪戯っぽく笑みを浮かべると、からかうような調子で彼にピョンと近づく。

「あー、そう言う目で私達の事見てたんだ、リョウのエッチ」
「あぁ、安心しろ、お前らの身体に悶々としたりゃしねーから」
「またまた〜、恥ずかしがらなくてもいいのに」
「…………はぁ」
やや扇情的に体をくねらせながら絡んでくるアイリに、リョウは若干呆れたようにため息をつく。と、彼女より頭一つ上の視線を、見下ろすように彼女に向けた。


「……分かった、なら、素直になろうか」
「え?ひゃぁぅっ!?」
不意に、アイリの肩がつかまれたかと思うと、それがドンっと小さな音を立てて少し乱暴に遺跡の壁に叩きつけられる。いつになく真剣で低い声で、リョウは続けた。

「正直、今猛烈に興奮してる、お前の身体、リアルでもこっちでも目を引くんだよ、自覚あったか?」
「何、言って……」
驚きに目を見開いたアイリの目の前に、ゆっくりとリョウの顔が近づく。視界の端にハラスメント警告コードが点灯しているのすら、はっきりと意識の中に入ってこない……

「り、リョウ、ちょっと……」
「毎度こういうネタでからかうッつーのはつまり、そうしても構わねぇんだろ……?丁度、俺たちしかいねぇしな……?」
「じ、冗談……だよね?」
「逆に、お前はどこまで冗談だったんだ……?」
「ぁ……」
耳元にリョウの唇が近づき、息が吹きかかる、神を軽く揺らすそれがくすぐったくて、それとは別のおかしなくすぐったさが、アイリの背筋をゾクゾクと震わせていた。


「……分かったら、もうすんなよ」
「ぇ……?」
硬直する身体が、不意に解放された。離れたリョウがため息がちに「ったくなんの三文芝居やらせんだ」と言った所で、彼女はようやく、からかい返されたのだと気が付き、その顔が真っ赤に染まる。

「り、リョウ酷い!流石に今のは許せないよ!お、乙女の純情を弄ぶなんて!!」
「何が乙女の純情だ、純情な乙女は自分の胸をネタに男を誘うような事は言わねぇ、自覚しろ、誰にでもンなことしてると、何時か本気で襲われんぞ」
「〜〜〜ッ!」
未だに視界の端に表示されているハラスメントコードを作動させてやろうかと、一瞬迷った途端に、その表記が消えた。それがまた気持ちのやりどころを無くさせてしまって、ついつい、口をついて本心が漏れる。

「……言われなくたって、リョウ以外にこんな事しないよ……」
「ん?」
「ッ、なんでもない!」
歩き出したリョウに、ややなげやりに怒鳴ってアイリは付いていく。ただその表情はいかにも不服そうで、口をとがらせてリョウとも視線
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