MR編
百五十五話 アイリのドキドキ恋バナタイム
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、みんなの事、凄く信頼してるって、違った?」
「そう?そっか……そうだねぇ……」
首を傾げて自分を観たユウキに、アイリはどうしてだか少し意外そうに、さりとて納得したように言った。まるで自分の事を自分で分析するように、うんうんと唸り……
「うん、そうだね、リョウなんかとはリアルでも結構付き合いあるし……今は、信頼してるかな」
「リョウとアイリって……」
「この前、ユウキも来たんだよね、ウチの学校。あそこの生徒会なんだよ、リョウとア……えーと、アウィンと私でよく放課後に一緒に仕事してるんだー」
軽く、生徒会の事を説明すると、ユウキは興味深々と言った様子で目を輝かせる。
「放課後に残って仕事かぁ……大変そうだけど、なんか楽しそう!」
「そう?」
「うん!みんなが帰った後も学校に残って三人で色々してるって、なんだか憧れるなぁ……」
「……そっかぁ」
ユウキの事情は、簡単にではあるもののアイリも知っていた。リアルでは身体が弱く、学校にも小学校までしか普通の学校には通えなかったらしい、きっと彼女にとって放課後の校舎に残るなどと言うのは物語の中だけの話なのだろう。そう思うと、彼女の「癖」が、どうしても働いてしまう。
「……じゃあ、今度一度見に来る?」
「えっ!?」
驚いたように目を見開くユウキを見て、アイリは楽し気に両腕を開いて続ける。
「前に学校に来てた時に使ってたカメラで、今度放課後に生徒会室においでよ!色々見られるよ、リョウがうんうん唸ってるところとか、生徒会名物リョウとアウィンの喧嘩とか!」
「名物なの!?」
「殆ど毎日してるからね」
にひひ、と笑ってアイリは歩く、しかし少しユウキが不安げな顔をしているのを見て首を傾げた。
「どしたの?」
「でも、いいのかな?用もないのに放課後に居たりしたら迷惑なんじゃ……」
「じゃあ……何か手伝ってもらうとかにしようかな?」
笑みを不敵なものに変えて、挑戦的な目線でユウキを見る。彼女は少し気圧されたように視線を泳がせると、どこか探るように上目遣いにアイリを見た。
「ぼ、ボクでも手伝える?」
「リョウとかアウィンの仕事は私にも出来ないけど、私の仕事は大体簡単だからユウキにも出来ると思うよ?」
「よ、よぉし……じゃあ、行ってみたい!」
「うんうん!じゃあ今度アスナ達に相談してみよう!」
「可愛いなぁこの子」と思いながら、何度も頷くユウキに和みつつ、笑顔を微笑みに変えて首を傾げてみる。
「そう言えばどうだった?私達の学校、楽しかった?」
「うん!アスナの友達も仲良くしてくれるし、前にボクが通ってた学校よりもずっと広くて、凄かった!先生もまた来て良いって言ってくれたし!」
「何回でも来て良いと思うよ〜、アスナ達と一緒に青春して、恋とかしちゃえ!」
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