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空に星が輝く様に
119部分:第十話 夏に入ってその一
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第十話 夏に入ってその一

                  第十話  夏に入って
 期末テストが終わった。今さっきだ。
「終わった終わった」
「ああ、やっとだな」
 陽太郎は隣の席にいる狭山に対して応えた。
「長かったな、何か」
「テストの期間って滅茶苦茶長く感じるよな」
「そうだよな。それで採点は一瞬だしな」
「しかも返って来る答案がまた滅茶苦茶不安だしな」
「御前結構できたんだろ?」
「理系はな」
 こう答える狭山だった。
「そっちはな。自信あるけれどな」
「あれ、御前理系だったのか?」
「今回はそっちの方が調子よかったんだよ」
「そっちの方がかよ」
「俺その時その時で文系になったり理系になったりするんだよ」
「何かそれ結構変わってるな」
 狭山のその言葉を聞いて首を傾げてだった。
「普通文系なら文系、理系なら理系でしっかり固まるんだけれどな」
「自分でもそう思うけれどな」
 狭山自身も感じていることだった。
「何か俺はそうなんだよ」
「やっぱり変わってるな」
「まあな。それでな」
「ああ、それで?」
「これからどうするんだ?」
 リラックスした顔での問いだった。
「テスト終わってもうすぐ夏休みだけれどよ」
「部活だな」 
 陽太郎がまず言ったのはこれだった。
「後は。何処かの塾の夏季講習か」
「何だよ、あまり面白くないな」
「それでも遊ぶ時間はあるけれどな」
 それはあるというのだ。
「遊ぶ位はな」
「じゃあ時間見てプールでもどうだ?」
「プールか」
「皆誘ってな?それでどうだ?」
「悪くないな」
 陽太郎は狭山のその言葉を聞いてだ。腕を組んで考える顔になった。そうして少し考えてからだ。そのうえで狭山に対して答えたのである。
「暑いしな」
「暑い時は泳ぐのが最高だしな」
 何の淀みもなく明るい顔で言うのだった。
「それでどうだよ」
「プールだったら何時でも行けるしな」
「そう、何時でもだよな」
「夏休み前に一回行けるかな」
「夏休み前にかよ」
 狭山は今の言葉を受けてだ。一旦目をしばたかせた。そうしてそのうえで言うのだった。
「しかしな」
「しかし?」
「それはどうなんだ?」
 また言うのだった。
「それで」
「悪いのかよ、何か」
「御前一人でプールに行っても面白くないぞ」
 狭山が指摘するのはこのことだった。
「それはよ。あまり面白くないぜ」
「いや、一人とは誰も言ってないぞ」
 だが陽太郎はこう言うのだった。
「流石に一人だと面白くないだろ」
「じゃあ誰と行くんだ?」
「一緒に行くか?」
「俺か?」
「ああ、御前今暇だろ」
「まあな。映研は夏休みまではな」
 暇だというのだ。しかしこうも言った。
「夏休
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