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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百十一話 イーリス作戦の除幕式です。
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りません。けれど、今の状態をただ見ているだけでは何の解決にもならない事は閣下もお分かりだと思います。」
「ならば彼にかけてみろ、と?」
「はい。」
「・・・・・・・・。」
ウィトゲンシュティン中将はじっと考え込んでいた。
「私もアルフレートと同じ意見です。あまりにもリスキーなんて思われるかもしれませんけれど、このままズルズルと引っ張られるよりもまだマシだと思います。」
「今まで幼少期から聞かされてきた教えと真逆の事を言われた時、あなたたちはどう思うかしら?」
防音壁越しにも、地鳴りのようなどよめきが聞こえてくる。思わず顔を見合わせる二人に、ウィトゲンシュティン中将は「そういうことよ。」と一言いい、後はTVに視線を向けていた。
TVではシャロンが優雅な一礼をし、万座の万雷の拍手の中を立ち去るところだった。
* * * * *
自由惑星同盟イゼルローン総軍総司令部では、ヤン・ウェンリーが一人黙然と紅茶を飲んでいた。TVのスイッチは切ってある。どのチャンネルを入れてもシャロンの演説になっていたからだ。手元には書類があるが、それは「作戦検討」という建前に過ぎない。彼の意識は別の方面に飛んでいた。
来訪者を知らせる端末の光が彼の意識をもどした。
「失礼します、閣下。」
グリーンヒル大尉がディスプレイに出ている。
「第三十艦隊のコーデリア・シンフォニー中将閣下が、閣下にぜひお会いしたいと申されていますが。」
「今は誰とも会わないと伝えてくれないか?」
「それが・・・緊急の要件だという事です。」
「緊急?」
ヤンはいぶかしがった。全軍の将兵がシャロンの演説を食い入るように見つめているさ中、緊急事態など起こりようもない。帝国が攻め込んでこない限り。それにしても――。
「わかった。通してくれていい。あぁ、すまないが紅茶を二つ用意してくれないか?」
「はい、閣下。」
グリーンヒル大尉の姿が映らなくなって数分後、コーデリア・シンフォニー中将がヤンの前に姿を現した。
金髪を緩やかにウェーヴさせたボブカットであるが、左耳の近くの一房のプラチナブロンドの前髪が彩を添えている。緑の瞳は翡翠のきらめきをもってヤンを見つめ、バラ色の頬と白い肌の輝きがまだ20台前半で有ることを示している。どこか少年めいた雰囲気にヤンは内心はっとするものを感じた。純粋さを直射されたような気だったのだ。それはシャロンの魔手に侵された人間をほとんど相手にしていてここ最近ついぞ感じることのなかった感覚だった。
「閣下。」
澄んだ声はアルトだったが、どこか気品に満ちた声音だった。相手を十分に尊敬しているが、その声の主もまたどこか高貴な生まれのような印象を与える。
「お忙しいところ申し訳ありません。ですが時間がありませんので。」
「君は最高
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