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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百十一話 イーリス作戦の除幕式です。
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るのだ。
「私が帝国に対してどんな感情をもっているかわかっていっているのね?」
「もちろんです。・・・・ってこんなことを言うと『お前なんだ!?』って思われるかもしれませんけれど、でも、これ以上情報を探っていてもウィークポイントが見つけられないのであれば、別の方法を探った方がいいと思うんです。」
「私は帝国からの亡命者の居場所を守る、ということを常に胸に抱き続けていたわ。第十三艦隊の司令官になってからも。そしてヤン・ウェンリー閣下に後任を譲ってからもずっと。それを捨てろと言うの?」
ウィトゲンシュティン中将の声音は厳しかった。
「捨てろとは言っていません。」
「私には同じことだわ。」
「・・・・・・・・。」
「それに帝国の体質が変わらなければ、結局は同じ事でしょう?」
カロリーネ皇女殿下は顔を伏せた。
「それは違うかもしれませんよ。」
アルフレートの言葉が二人に割って入った。
「さきほどシャロン自身が言っていましたが、帝国はラインハルト・フォン・ローエングラムの下に統一されたと。私は彼の存在が今後を左右するカギになるのではないかと思います。」
「理由は?」
ウィトゲンシュティン中将の言葉に、アルフレートは一冊の本の名前を上げた。それは先年自由惑星同盟と帝国との講和について書かれた本だった。むろん不都合な事実は伏せられているが、帝国からの使節の発言は貴重なものとしてむしろ掲載される分量が多かったのである。

『自由惑星同盟の方々にとっては、我々は『専制政治の権化であり民衆を搾取する者』というフィルターがかかっている存在だという事を、そして我々銀河帝国にとっては自由惑星同盟の方々は『アーレ・ハイネセンという一奴隷によって逃げ出した奴隷集団の子孫、反乱軍』というフィルターがかかっている存在だという事を、まず理解されるべきでしょう。』
『フィルターそのものがすべてまがい物である、と私は申し上げてはおりません。一部ではそれはれっきとした事実です。ですが、事実をそのまま受け入れることと、事実を誇大曲解して受け入れること、この両者には大きな差がある、という事だけ申し上げておきます。これを解くには短時間での話し合いでは功を奏しないでしょう。』

 ラインハルト・フォン・ローエングラム、当時はラインハルト・フォン・ミューゼルと名乗っていた彼の発言を見たアルフレートは衝撃を覚えていた。到底原作のラインハルトでは発言しそうにないことを彼は発言している。自分たちの出現か、あるいはシャロンの出現がこのようなうねりを帝国にまで影響させたのだとしたら、それを良い方向に引き寄せる努力をすることは無駄にはならない、と思ってもいいのではないか。

「ラインハルト・フォン・ミューゼル・・・いえ、ローエングラムの出現によって帝国がいい方向に動くかどうかはわか
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