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新世紀エヴァンゲリオン Another/EndlessWORLD
第二話 エンドレス・ナイト
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繊細で単純だ」
「僕は、単純だと思います」
「俺もそうさ。好きな事は思いっ切りするし嫌いな事は適当にってね」
好きな事は思いっ切り…。
嫌いな事は適当に。
恐らく、加持の好きな事であろうスイカの世話。
加持は、一体どんな気持ちでスイカと接しているのだろうか?
「あの、加持さんは…なんで、スイカを育ててるんですか?」
「突然だね」
「その…気になって、」
すると加持は「うーん…」と頭を抱え。
「そうだな。多分、好きだから…じゃないかな?」
と加持自身も理解していないのか曖昧な返事を返してきた。
「?」
「いや、済まないね。何故って聞かれると答えに困るな。趣味って言えればそれでいんだが、俺が居ない時は放ったらかしにしてるし…大切にはしているが、そうでもない」
「よく分からないんですけど…」
「俺自身もよく分かってない。まぁ、日課だと思ってくれ」
「日課?」
「最初は気まぐれだったんだ。
職場の女の子からスイカの種を貰ってね。セカンドインパクト以降の日本ではスイカは希少な食べ物になって…どんな味だったかなぁってふと思ったんだ。それかはここの土地を少し借りてスイカ農園をやらせてもらってるって訳さ」
「…なんか、話が飛んだような…」
「結論を言えばスイカが食べたかったからスイカを育てて食べた。で、収穫したスイカの種で更にスイカを増やしていって今に至るわけさ」
そんな安易な考えでここまでのスイカ農園を…?
とても僕には考えられない発想と真似できない行動力だった。
「切っ掛けってのはそんなもんさ。あとは、それからどうやるかだ。
続けるのも辞めるのも自分次第、続けたいなら続ければいい。辞めたければ辞めればいい。それに、君は子供だ。したい事をして今を生きればいい。大人になったら面倒な事も嫌いな事も全部しなくちゃならない。今しか出来ないことを思いっきり楽しむんだ。後悔のないようにね、」
今しかない有限の時。
限りある時間の中で僕が今すべき事。
僕に出来ること。僕にしか出来ないこと。僕が成せること。僕以外の人間では不可能な事。
僕は何も持っていない。
僕に出来ることなんて大したことじゃないから。僕は、何にも持っていないんだ。
僕は…何をすればいい?
僕は、どう生きればいいんだ?
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