ペルソナ3
2064話
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力を測る為の戦いだ。
俺が、本当にニュクスを相手にして倒す事が出来るのかと、それを示す為の。
そして、現在空中から降りてきているデスには、見たところもう戦闘意欲はないように思える。つまり……
「戦いはこれで終わり、か」
『ああ、そうなるね。……うん、この強さは本物だ。正直、このまま最後まで戦っても、僕の力では、とてもではないけど勝てる気がしないな』
そう告げるデスだったが、話している間にも急速に身体が再生していく。
それこそ、このまま戦っても面倒な事になりそうだと、俺が思うくらいの再生速度で。
ともあれ、これで戦いが終わった事に安堵しながら……ふと、ゆかりや美鶴達の方を見ると、そこにはいつの間にかやって来たのだろう荒垣、真田、天田、有里、アイギス、コロマルの姿があった。
皆がそれなりに怪我をしているようには見えるが、それでも誰1人としていなくなる事がないままタルタロスの屋上に到着したのは、喜ぶべき事だ。
……もっとも、到着した面々は混沌精霊としての俺の姿を見て唖然としていたが。
まぁ、それも特におかしな話ではないから、当然かもしれないが。
ともあれ、戦闘は終わったということで、俺はまだ残っていた炎獣を消し、身体をこの世界ではお馴染みの10代半ばのものに変える。
デスも望月の姿へと戻り、俺の隣に立つ。
そんな俺達の下へ、ゆかりと美鶴……それ以外の面々も近づいてきた。
『アクセル!』
ゆかりと美鶴、2人の声が同時に響き、そのまま飛びついてくる。
それを受け止め、2人の肉感的な身体をしっかりと抱きしめる。
「っと、危ないな。そこまで心配する必要はなかったと思うんだけどな」
「馬鹿っ! 心配するに決まってるじゃない!」
「そうだ。全く、私達に心配を掛けるような真似ばかりして……大体その身体は一体どうなっている」
「そうよ。しっかりと話を聞かせて貰うからね」
力強く抱きしめられるのは嬉しいんだが……他の面々の視線がちょっとな。
特に荒垣含めたS.E.E.Sの面々は、見るからに気まずそうな表情を浮かべている。
……多分、混沌精霊としての俺の姿について、色々と聞きたかったんだろうな。
だが、それを聞くよりも前に、ゆかりと美鶴が飛びついてしまったのだ。
ゆかりと美鶴を抱きしめつつ、その頭を軽く叩く。
それが離れて欲しいという合図だと気が付いたのか、2人は俺から離れていく。
若干、まだ目に涙を溜めて心配そうにしていたが……これから立ち向かうのは、デスよりも強い、シャドウの母たる存在、ニュクスだ。
そうである以上、こちらとしてもいつまでも時間を掛ける訳にはいかない。
そうして、ゆかりと美鶴の2人が離れたのを確認してから、改めて荒垣達の方に視線を向ける。
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