ペルソナ3
2064話
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くまでも俺が『普通』であればの話となる。
そして、異世界からやって来た混沌精霊の俺が普通だというのは、絶対に有り得ない事なのは間違いない。
「直撃」
呟いたのはそれだけだったが、それで十分でもある。
精神コマンドの直撃。
それは、別に相手に与えるダメージが多くなるという訳でもないが……その代わりに、相手の持つバリアを含めた防御技能の全てを無効化するという、凶悪極まりない効果を持つ。
「はあああああああああああああああぁっ!」
そうして瞬動を使い、ゲイ・ボルグを手に一気に前に出る。
デスは、自分の使った闇夜のドレスという力に対して強い自信を持っているのか、正面から俺の攻撃を受けようとするが……ゲイ・ボルグと障壁がぶつかった次の瞬間、ゲイ・ボルグの穂先はあっさりと闇の障壁を貫通し、デスが驚愕する隙も与えないままに、その身体を貫く。
『が!?』
だが、そこからも俺は動きを止めない。
普通の相手なら、胴体をゲイ・ボルグに貫かれた今の状況は、致命傷と言ってもいいだろう。
だが、俺の前にいるのはデスだ。
強力な回復能力を持っているのは、今までの戦いで既に理解している。
突きや薙ぎ払いを繰り返す連続攻撃を続け……胴体への一撃の衝撃から立ち直ったのか、デスは長剣でこちらに対処してくる。
だが、それでもゲイ・ボルグによって胴体を貫かれた一撃は大きなダメージを与えるには十分だったのか、剣捌きは間違いなく先程よりも落ちている。
剣捌きが鈍ってきたということは、俺の攻撃に対処するのも難しくなるという事であり……俺がゲイボルグで攻撃しながら、別の攻撃の準備を整えるには十分だった。
攻撃をしながら、身体の一部を白炎と変え、そこから次々に炎獣を生みだしていく。
鳥、狼、獅子、虎……それられの炎獣は、ゲイ・ボルグで攻撃し続けている間にも俺の周囲に集まっていき……
「吹き飛べ!」
今までよりも一層強力な一撃をデスに向かって叩き込む。
かろうじて長剣でその一撃を受け止める事には成功したデスだったが、そこに込められた膂力に関しては、完全に予想外だったのあろう。
攻撃を受け止め……そのまま、吹き飛ぶ。
それでも闇の衣や何本もある足を使って空中でバランスを整えようとするが、そこに生み出された百匹近い炎獣が次々に襲いかかっていき、空中に白炎による巨大な爆発が生み出される事になる。
恐らく、この影時間に適性のある者であれば、どこにいても見えたのだろう、強力な爆発。
その爆発が消えた後で残っていたのは、身体の半分以上……いや、正確には7割程を失ったデスの姿だった。
本来なら、ここで追撃を行うべきなのだろう。
だが、この戦いは別に殺し合いという訳ではなく、あくまでもデスが俺の実
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