ペルソナ3
2064話
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していった、最大の手段。
その銀色の……一見すると水銀のように見えなくもないスライムが空間倉庫から姿を現す。
『なんと』
空間倉庫やスライムについては知っていたのか、知らなかったのか……その辺りは俺にも分からないが、ともあれスライムに一瞬驚いたデスは動きを止め……
『夜の女王』
そう、短く呟く。
その呟きがスキルの発動を意味しているというのは、すぐに分かった。
デスに向かい、それこそ津波の如き勢いで向かっていたスライムが、その瞬間に粉々になったのだから。
もっとも、砕かれたスライムはすぐに周辺にある別のスライムの身体と合流し、あっという間に元に戻ったのだが。
「メギドラオンに近い攻撃か」
呟きつつ、再びスライムにデスを攻撃するように命じる。
だが、今度は一気にデスの身体を呑み込んで吸収するのではなく、液体の刃とでも呼ぶべき攻撃による斬撃の嵐だ。
それを闇の衣で迎撃しているデスを見ながら、素早く今の攻撃を分析する。
夜の女王とかいうスキルは、見た感じメギドラオンに近い攻撃だった。
もっとも、純粋な破壊の爆発のようなメギドラオンとは違い、どこか違和感があったのは間違いないが。
つまり、デスが使ってくる事も踏まえて考えると、あの夜の女王というスキルは、メギドラオンの上位互換スキル、それでいてデスの固有スキルと考えた方がいい。
となると、対抗手段としては……スライムを使って時間切れを狙う? それはニュクスがいつ復活するか分からない以上、下策だろう。
となると、次に考えられるのは、夜の女王の下位互換のスキルを持つ刈り取る者を召喚する?
いや、刈り取る者は俺の血の影響で、シャドウではなく召喚獣という扱いになっているが、それでもベースがシャドウのは変わらない。
シャドウより一歩先に進んだとか、そういう類の事を口にしていたデスが相手となると、最悪……本当に最悪の場合、刈り取る者がデスに支配されてしまうという可能性もある。
元々強力なシャドウだった刈り取る者だ。今の状況で向こうに回られるのは、出来れば遠慮したい。となると……
そうして悩んでいる間にも、事態は進む。
『闇夜のドレス』
先程と同じく、スキルを発動する言葉。
そして、発動された闇夜のドレスというスキルは……言うなれば、バリアだった。
スライムの、一瞬にして幾度も放たれる全ての斬撃が、その闇夜のドレスと呼ばれたバリアによって無効化されている。
普通に考えて、全ての攻撃を完全に無効化するかどうかは分からないが……それを試すよりも先に、厄介だと思いながらも俺はそのスキルを前に笑みを浮かべる。
……そう、普通に考えてこの手のスキルが非常に厄介なのは事実なのだ。
だが、逆に言えば……それはあ
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