ペルソナ3
2064話
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異形化。
そう呟いた瞬間、俺の身体に異変が生じる。
頭からは角が伸び、背中からは羽根が生え、腰からは竜尾が伸びる。
また、身長も10代半ばから20代の、俺本来のものへと変わった。……否、戻った。
まさに、異形化と呼ぶのに相応しい姿。
『これは……』
このような変身は、デスにとっても完全に予想外だったのだろう。
明らかに驚き、呆気にとられている様子が見てとれる。
「機会がなかったから言わなかったけどな。俺の種族は人間じゃない。……いや、正確に言えば、元人間といったところか」
『元、人間?』
「そうなる。そして今の俺の種族は……混沌精霊」
『混沌精霊』
先程から、デスは俺の言葉を繰り返しているだけだ。
だが、それだけ俺の異形化の姿に驚いているという事なのだろう。
もっとも、今の俺の姿は下手なシャドウよりも化け物染みている。
シャドウの親玉……いや、本当の意味で親玉はニュクスである以上、この表現が正しいのかどうかは分からないが、とにかくデスにとっては、信じられないような姿だったのは間違いないらしい。
「そうなる。まぁ、俺にも色々と……本当に色々とあったんだよ。その結果が、今のこの姿な訳だ。もっとも、これが俺の本性って訳じゃない。今まで見せていた姿だって、俺の姿である事には違いない。これは……そう、言ってみれば、俺が本当の意味で本気で戦うという決意の表れに近いな」
勿論、この形態になったからこそ、使える攻撃方法とかもある。
それこそ、角や尻尾による攻撃は、この姿になったからこそだろう。
特に尻尾。竜尾は俺の思うように動かせる代物で、第3の手とでも呼ぶべき姿をしている。
デスの使う闇の衣に比べると、手数は少ない。少ないが……それでも大分マシになるのは確実だった。
『……少し予想とは違う方向に凄いね』
デスの口調が少し呆れた様子だったのは、きっと俺の気のせい……という訳ではない。
望月らしい口調を残しているその様子に、思わず笑みを浮かべる。
「予想と違った方向に凄いってなら、それはお前もそうだろう? 今のお前には、望月の面影はあるが、以前とはかなり違うぞ」
『そう言われると、こっちも何も言い返せないね。……さて、それじゃあ始めようか』
そう言った瞬間、望月が長剣を大きく振るう。
とてもではないが、俺には届かない間合いでの攻撃。
だが……今の状況で望月が何の意味もないような真似をする筈もないので、俺は瞬動でその場を回避する。
すると次の瞬間、半ば俺の予想通りに、俺のいた場所にある地面を幾つもの斬撃が襲った。
そうして離れた場所に移動すると、奥の手の1つを放つ。
「スライム」
今日、タルタロスで次々とそれぞれの階を攻略
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