ペルソナ3
2063話
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という存在にとっては、この程度の傷は問題なく癒やす事が出来るらしい。
「厄介だな」
『君がそれを言うのかい? まぁ、いい。炎が君に効果がないのは分かった。なら……これは、どうかな? マハブフダイン』
その言葉と同時に、周囲が氷に満ちる。
まさに、極寒の地とでも呼ぶべき光景に一瞬で変わったその様子は、ペルソナ世界において最高の氷系の魔法……そう表現しても間違いはないだろう。だが……
「生憎、俺はエヴァとの戦闘訓練で、氷系の魔法は嫌って程に使われてるんだよ! この程度の攻撃、今までに何回使われたと思っている!?」
俺の……正確には、シャドウミラーにおいて、生身の戦闘訓練の教官という立場にいる、エヴァ。
見かけは幼女だが、その実態は600年を生きた吸血鬼。
その魔法の技量は、それこそネギま世界でも屈指のものと言ってもいい。
……まぁ、ニンニクとかが入った落とし穴に落とされるとか、そういう感じで妙に間の抜けたところもあったりするが……それはそれ、これはこれだろう。
ともあれ、俺は……そしてシャドウミラーの隊員はエヴァとの模擬戦を繰り返している。
そしてエヴァは、模擬戦であろうと手加減はしない。
いや、最低限の手加減はしているので、殺されるような事はないが……それでも、身体を凍らせられる、氷の中に詰め込まれるといった事はそう珍しい話ではない。
特に、その言葉遣いがエヴァの気に障るのか、アウルは結構な頻度で凍らせられていた。
つまり、シャドウミラーの隊員はエヴァに……そして氷の魔法に対する対応を自然と学ぶ事になる。
勿論、ネギま世界の魔法とペルソナ世界の魔法は大きく違う。
だからこそ全く同じように対応が出来る訳ではないが……それでも、同じような対処は可能だった筈だ。
「好きにさせると思うか!?」
もっとも……その対処方法は、俺にとってはそう難しいものではない。
実質的にやる事は、先程と変わらない。
普通なら火は水に消火され、属性的に不利なのは間違いない。
だが……あくまでも普通なら、だ。
俺の炎は普通の火ではなく、白炎。
これでもかと俺の魔力が込められたその炎は、本来なら消火という結果とは全く別の結果をもたらす。それは即ち……蒸発。
周囲に存在していたマハブフダインによって生み出された氷の空間は、俺の白炎によって消滅していく。
氷が溶けた影響なのか、周囲には大量の水蒸気が吹き上がっていた。
それは、先程の炎の時と同様、俺の姿を隠すには十分なだけの威力があり……
『させないよ。マハジオダイン』
気配遮断を使ったその瞬間、向こうは俺の存在が消えた事に気が付いたのか、再度魔法を使う。
マハジオダイン。
言うまでもなくジオ系……雷系の魔法
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