ペルソナ3
2063話
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くしたということは、当然のようにデスの視界も一時的に遮られ……その瞬間、俺は気配遮断を使って歩き出す。
デスという桁違いの、いわばラスボス……いや、ラスボスはニュクスだと考えると中ボスか? ともあれ、間違いなくこの世界で戦ってきた中では最強の相手であるだけに、気配遮断の効果があるかどうかは微妙だったが……どうやらしっかりと効果は発揮しているらしい。
ゲイ・ボルグを手に移動している俺だったが、デスは白炎によって視界を遮られたのを機に、完全に俺の姿を見失っていた。
デスとの戦いで厄介なのは、手に持っているいかにもな長剣もそうだが、背中から生えている羽根とも尻尾とも、布にも見えるそれだ。
最初の攻撃をした時に見た感じ、あれはそれぞれを自由に動かす事が出来るらしい。
それこそ、ニーズヘッグのバインダーのヒュドラと似ているかもしれないな。
そんな風に思いつつ、俺はデスの内側まで……取りあえず呼び名は必要なので闇の衣とでも呼んでおくか。その闇の衣の内側まで到着する。
気配遮断の凄いところは、それこそ攻撃態勢に入らなければ、全く相手に認識させないという事だろう。……まさかデスにまで効果があるとは、正直思わなかったが。
半ば駄目元に近い行動だっただけに、デスに効いたのは嬉しい誤算だ。
そうして、ゲイ・ボルグを手に近づいていき……攻撃態勢を取ったその瞬間、気配遮断の効果が切れ、デスはいつの間にか自分のすぐ近くで槍を構えている俺の存在に気が付いた。
『っ!?』
咄嗟に回避しようとするデスだったが、俺がそんな隙を与える筈もない。
次の瞬間、放たれた槍は……デスの右腕を斬り裂く。
やるな。
本来なら、今の一撃でデスの身体を貫くつもりだった。
それが出来なかったのはデスが右腕で持っていた長剣だ。
ゲイ・ボルグの一撃を完全に回避出来ないと咄嗟に悟ったデスは、自分の受ける被害を少しでも避けようと、右手で持った長剣を盾代わりにした。
結果として、俺の一撃は長剣の刃によって軌道を逸らされる事になり、デスの右腕を斬り裂く程度に終わってしまったのだ。
『やるね』
右腕を斬り裂かれながらも、デスは跳躍……と言うべきか、ふわりとした動きで後方にに跳び、俺から距離を取る。
「やるねと言われてもな。この攻撃をまさかこうもあっさり回避されるというのは、俺にとっても予想外だったよ」
そういう俺の視線の先で、ゲイ・ボルグによって傷付けられた傷が見る間に治っていく。
傷から溢れているのは、それこそ血の類ではなく闇……いや、デスがシャドウである事を考えれば、影の液体? 気体? とにかくそんな感じの奴だ。
……一応、ゲイ・ボルグには、そこまで強力ではなくても、回復阻害の効果があったりするんだがな。
デス
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