ペルソナ3
2062話
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亡フラグ以外のなにものでもないぞ」
タカヤという強敵と戦おうとしているにも関わらず、有里の口には何の緊張もない。
「こんな相手、エリザベスに比べれば……」
とか何とか口の中で呟いてるけど、エリザベスってのは誰だ?
いや、前にも何か有里がそんな事を言ってたような気が、しないでもない。
「アイギス、有里とコロマルを頼んだ」
「任せて下さい」
決意の籠もった笑みを浮かべ、そう告げるアイギス。
ペルソナが進化したからか、アイギスの言葉遣いも以前とは若干違ってるんだよな。
普通の人間らしくなったというか。
「わん! わんわん!」
コロマルは、俺が何かを言うよりも前に吠えてくる。
それはいいんだが、残念ながら俺にはコロマルが何を言ってるのか分からない。
……もっとも、それはあくまでもいつもの事であって、ここにアイギスがいる今日に限っては違う。
「コロマルさんは、私達の事は自分に任せろと言っています」
アイギスがそうコロマルの言葉を翻訳する。
アイギスがいれば、コロマルの言葉が理解出来て便利だよな。
もっとも、迂闊にコロマルに愚痴を言えば、それがアイギスにも伝わるという事を意味しているのだが。
「じゃあ、任せた。ゆかり、美鶴、行くぞ」
「分かったわ」
「うむ」
ゆかりと美鶴の2人も、俺の言葉に頷くとその場を後にする。
当然のように、タカヤはそんな俺達に視線を向けていたが、先程口にした通り、邪魔をしてくるような事はなかった。
タカヤにとっても、こっちの戦力が分散してくれるというのは、願ったり叶ったりといった事か。
そのまま次の階に向かおうとしていた足を止め、ふと気になるっている事をタカヤに尋ねる。
「タカヤ、お前はこの先に何が待っているのか、知っているのか?」
「……さて、どうでしょうね。ただ、破滅と呼ぶべき存在がいるとは思ってますよ」
笑みと共にそう告げる様子は、全くいつもと変わらない。
この状況で表情が変わらないというのも、凄いよな。
「そうか」
タカヤの様子を見る限りでは、素直に何かを言う様子もなかったので、これ以上は無意味だと判断する。
そうしてその場を後にして……すぐに背後から、激しい戦闘音が聞こえてきた。
何だか雷の音がしてきたけど、誰の攻撃なのやら。ともあれ……
「急ぐか。屋上では望月が待ってるだろうしな」
2人にそう言うと、2人が頷き、走り出す。
当然のように途中の階では、邪魔にならないようにスライムでシャドウを纏めて殲滅し、宝箱を回収していく。
……前者はともかく、後者には美鶴が若干呆れの表情を向けていたが、その辺りは特に気にしない。
何故なら、急いでいるのは事実だが
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