第六十九話 徐庶、徐州に来るのことその四
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「よいな、護衛をするのじゃが」
「そ、それは当然として」
「本当にそう思っておるか?」
「無論、それは」
「ならいいがのう」
「確かに。今はおかしな時期だから」
黄忠は今の状況を真剣に憂いている。
「気をつけないとね」
「都はどうなってるのかしら、今」
劉備は政治の顔になった。そのうえでの言葉である。
「董卓さんが宰相になられたのは聞いてるけれど」
「それだけではないからのう」
「董卓殿が専横を極めているとか」
二人の顔が曇る。
「途方もない贅沢をしており」
「民を苦しめているそうね」
「董卓さんが?」
そう言われてもだ。劉備はだ。
きょとんした顔になってだ。こう述べるのだった。
「あの人がそんなことをするかしら」
「そうなのだ。それはないのだ」
張飛がここで出て来て話す。
「董卓はいい奴なのだ。民を苦しめる娘ではないのだ」
「それでどうしてそんなお話が?」
「都には今は舞が行っているが」
魏延が話す。
「もうそろそろ帰って来る頃か」
「あの娘の情報待ちじゃな」
厳顔がこう話す。
「それ次第じゃな」
「そうね。今はね」
「それしかないのう」
こんな話をしているうちにその舞が戻って来た。彼女の話によれば。
「董卓の姿が見えない!?」
「ええ、そうなの」
彼女はこうアンディに話す。
「何か。呂布や陳宮といった面々はいるけれど」
「それでもか」
「ええ、肝心の董卓がいないのよ」
今度はテリーに話す舞だった。
「おかしなことにね」
「董卓が専横を極めてるんじゃねえのかよ」
丈は舞にこのことを話した。
「違うのかよ、それは」
「宮中のあちこちを捜したけれど」
この辺りは流石忍である。
「見当たらなかったわ」
「宰相がいない!?」
「どういうことだ、それは」
関羽と趙雲が驚きの声をあげる。
「しかも董卓殿はだ」
「自ら政務にあたる方だが」
「っていうか何かおかしくないか?」
馬超もここで言う。
「何で宦官も董卓もいないんだよ」
「そういえば宦官って粛清されたって聞いたけれど」
馬岱が言うのはこのことだった。
「董卓さんってそういうことする人だったっけ」
「いえ、そんな話は」
「聞いたことがありません」
孔明と鳳統がそれはないと言う。
「あの人でしたら追放で止めますが」
「宦官は宮廷を追い出されれば何の力もありませんし」
「考えれば考える程」
「おかしな話が多いですね」
「怪しいな」
ここで言ったのは二階堂だ。
「陰謀の匂いがぷんぷんするな」
「そうだな」
大門は彼のその言葉に頷いた。
「これまで以上にな」
「何だ?この感じは」
草薙の目がここで顰めさせられた。
「匂うんだよな」
「匂う
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ