第17話 源氏の生誕祭
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あっ、衛宮先輩!ケーキありがとうございました!」
「同じく、美味しく頂きました」
「ま、まあ、ケーキは好かったんじゃねーのか?ケーキは」
「「「「「ご馳走様でした衛宮先輩〜〜〜!!」」」」」
「ん、口に合ったなら何よりだ」
ケーキのお礼に対応しながらも寿司を握っていく。
ネタは相模湾でこの時期獲れたワラサだ。
一つ一つ最低限の時間で洗練された握りをしている。
「さあ、お待ち。まず始めにワラサだ」
「じゃ、じゃあ、頂きます。――――・・・・・・むっ!美味しい!」
「うわ、ホントに旨っ!」
「プロの味じゃねぇか・・・」
ワラサを始めとして次々に握った寿司に感動を覚える義経達。
それを集まっている生徒達は目を血走らせてみ続けている。
流石にこのままでは空気が悪くなるだろうと、
「よし。期待に添えられるか分からないが、皆もどうぞ」
「「「「「おぉおおおお〜〜〜!!」」」」」
待ちに待ったと言う生徒達が、我先にと士郎が握る寿司を頬張り、その旨さに感動する。
大勢の客たる生徒が押し掛けるが、待たせる時間はほんの僅かだ。
理由は士郎の握る速度にある。
本来超一流の最高級の鮨店の店主の握る速度は、皆大差ないのだが、それはそれこそが最適な速度だからだ。
だが士郎はそれに速度を加えた上で、ネタとシャリを痛めない一瞬で最適としてできる握り方を研究して、見事身に着けることが出来たのだ。その速度は常人から見れば文字通りいつの間にかに出来ているほど速い。
ただし速度と味を守ることを重視したために、この方法でやると侘び寂びを犠牲にするので使い分けている。
そしてもう一つ理由がある。
「はい。これが鯛茶漬け。こっちはワラサの唐揚げですね」
奥に臨時の厨房を設置してあり、そこから出て来たのは奥で今まで新鮮な魚介をふんだんに使ったサイド料理を調理して持ってきたリザだった。
「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」
「あら、如何かしました?」
寿司以外の料理を受け取った男子生徒達は呆けていた。見惚れているのだリザの姿に。
リザは今、制服では無く、髪型は夜会巻きに服は着物と言う姿だった。
つまるところ、美人な外国人が着物や和服を着ると、日本本来の大和撫子とは別方面的に色気が出て人を魅了するのだ。
そうしてリザから料理を受け取った男子生徒から、
「俺と付き合ってください!」
「ごめんなさいね」
いきなり立ち上がりからの告白に、リザはシークタイム0秒とバッサリ斬り伏せた。
あまりの即断ぶりに漂白化する男子生徒。
しかしその程度の残酷さを見て怯える程、川神学園は臆病者の集まりでは無い。
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