第17話 源氏の生誕祭
[3/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
如何やら聞かれたくなかった部分は完全に聞かれていた様だ。
それを大和は本当に吐血した訳ではないが、それに近い嗚咽感を感じたリアクションだ。
「ふむ、心配せずとも余は口が堅いぞ」
「・・・・・・・・・」
聞かれたくは無かったが、それは取りあえず良かったと自分をギリギリとして慰める。
だが、
「お主の露悪的な中二病とやらが再発した事、誰にも話さないので安心するが良い」
「ちょっと待てーーーーッ!!それは誤解なんだ!」
「先ほども告げたが余は口が堅い。だから」
「話を聞いてくれ!?誤解なんだ!」
大和は必死にシーマの誤解を解くために事情説明をした。
それを理由に源氏の生誕祭の正式な開催時間に遅れるところだった。
−Interlude−
源氏の生誕祭は3人の挨拶から始まって賑わいを見せている。
そこへデカい箱が載っている荷台が幾つも運ばれて来た。
「何だ、何だぁ?」
「まさか爆弾じゃねぇだろうぉなぁ?」
「あんな堂々と入ってくるのが爆弾であってたまるか」
生徒達の反応をよそに、源氏3人の前に置かれた箱が開かれる。
そこには二mくらいの樹や漫画で出てきそうなデカい骨付き肉、それに吊るされたマグロ等だった。
「えっとすいません、これは?」
義経が当然の質問をすると、料理部員が逆に聞いて来る。
「何だと思います?」
「えっとまさか、これはプレゼントの銅像とか言う冗談じゃないよね?」
そんなものは要らないと言う含みを籠めて弁慶が聞いて来た。
「実はこれら全部、衛宮先輩が作ったアイスケーキなんです」
『えぇえええ〜〜!!?』
「マジかよ?」
「本物にしか見えないんだけど!?」
「でも樹の方から芳醇なカカオの香りが漂って来る・・・!」
義経達が驚く前に他の生徒達が驚く。
(そりゃ驚くよな)
(私達も見せられた時、目を疑ったからな)
事前に見せられていた教員たちは、そんな生徒達の反応に心の中で共感した。
その生徒の中でも目立つ紋白とヒュームも少し離れた所から感想を口にする。
「士郎、アイスケーキにあそこまでのクオリティを再現させるとはトンデモナイな」
「はい。しかし見た目だけのインパクトに拘る人間ではありませんからね。中身である味も極上なまでに仕上げている事でしょう」
ヒュームの言葉は推測では無く、士郎の料理の腕を見込んだ上での確信だ。
そんな多くの興味心の目が最初に切る役を任命された義経と、吊るされている状態から降ろされてまな板の上に置かれたマグロの形をしたアイスケーキに集まっていた。
「で、では切らせてもらうぞ?」
義経はマ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ