第17話 源氏の生誕祭
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今此処で暴れれば、ケーキにもしもの事態を起こしてしまうかもしれない。
そうなれば生誕祭にケチがつく。それは自分の本意では無い。
それと士郎も生誕祭が始まってから特設の調理場にて、美味い料理を披露するのがある事も思い出した(これは百代を含めた十数人しか知らない)
それを考えれば今、目の前にいる手の速い下種男への苛つきも多少留飲を抑えられると言うモノ。
その怒りを抑える努力をしている百代を、士郎から見れば体調を悪くしたのかと心配そうにする。
「具合が悪いのか百y」
「口を閉じてろ。思わずぶちのめしたくなる・・・!」
百代は義経達の生誕祭成功のために今の激情をぶつけずに怒りを抑えようと努めているのに、元凶の女誑しは今も直可愛い新美少女の燕と抱き合っている状態のままで挑発しているかの様だった。
この状態で百代が心に決めたのはただ一つ。
(生誕祭の後、楽しみにしておけよ・・・!!)
内心なので表情にこそ現れていないが、形にすればそれはもう本当に愉しそうな凶悪な笑顔だったに違いない。
−Interlude−
生誕祭が始まるまで後僅か。
だと言うのに与一がほぼ直前になって駄々をこね始めたらしい。
それに急ぎ対応するため義経と弁慶から話を聞いて屋上に向かう大和。
あと少しで屋上に着く所で誰かと話し合ってるかの様な与一の声だけが聞こえる。
それだけ与一の中二病がより重症化しているのだろうと考えた大和は、苦肉の策。使いたくなかったので封印していた禁じ手を使わなければならないと血反吐を吐きかけて飲み込むかの如く、決意して屋上の扉を開けるのだった。
ただこの後彼は、非常に後悔に打ちひしがれるだろう。無いものねだりになるが、如何して自分には気配を読み取れる術を体得していなかったんだろうと。
−Interlude−
シーマは今、士郎からの頼みで大和と与一の事を探していた。
時間も無いので気配探知を使って探し出したところ、屋上に居るのが分かったので向かっていた。
ただし今、シーマがいるのは一番近い別の教練塔である。
屋上から飛び渡ればいいかと、そのまま屋上を目指していたのだ。
そうして到着したシーマが目にしたのは与一の説得に苦戦している大和の姿があった。
ちなみに、与一と大和からは死角になっているのでシーマには気づいていない。
気づいたのは大和が来るまでどうやって己がマスターを気分を悪くしない様に説得しようか困り果てて、大和が屋上に上がってくる直前に霊体化したジャンヌだけだ。
「ふむ。余も説得に協力したいが、今もまだ警戒されている様だから空気を悪化させるだけだな」
与一からの警戒心故に自重するシーマ。
その時に丁度、大和
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