暁 〜小説投稿サイト〜
恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
第六十九話  徐庶、徐州に来るのことその一
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
                          第六十九話  徐庶、徐州に来るのこと
 袁術がだ。難しい顔で張勲達に述べていた。
「最近の出来事は洒落になっておらんのう」
「はい、本当に」
「今の事態は」
 張勲だけでなく紀霊も述べる。
「まさか大将軍が処刑されるとは」
「そして董卓殿が宰相になられるとは」
「それであの連中はどうなったのじゃ」
 ここで袁術は二人にさらに問うた。
「宦官の連中は」
「十常侍ですね」
「あの者達ですか」
「そうじゃ。あの者達はどうなったのじゃ」
 袁術は怪訝な顔で己の執務室の机から問うた。
「話がないようじゃが」
「殺されたという噂があります」
 張勲がここでこう主に話した。
「その董卓殿にです」
「そういえば董卓は大将軍が都に入れられたのじゃったな」
「はい、それで董卓殿は大将軍の仇討ちにです」
「宦官達を皆殺しにしたのじゃな」
「そういう話があります」
 こう主に話す張勲だった。
「あくまで噂ですが」
「しかし実際に宦官達は出ておらんな」
 袁術が指摘したのはこのことだった。
「それではじゃ」
「やはり宦官達は」
「己の兵を持っておらんのが仇になったのう」
 袁術は強い目になって述べた。
「いざという時はやはり兵じゃからな」
「そうですね。ただ」
 ここでだ。紀霊が難しい顔で話す。
「問題はです」
「董卓は兵を持っておるな」
「はい、そのことです」
 それがだ。問題だというのである。
「しかも宰相になっています」
「では何でもできるな」
 袁術は宰相でしかも己の兵を持っていることからこう指摘した。
「やろうと思えば何でもな」
「では考えようによっては」
「宦官達よりも厄介ですね」
 張勲と紀霊が怪訝な顔になっている。
「擁州の兵は強いですし」
「配下にはあの呂布がいます」
「むう、ではわらわ達はどうなるのじゃ」
 袁術は腕を組んで難しい顔になって述べた。
「董卓がその気になって取り潰すとか言えばまずいぞ」
「はい、言い掛かりをつけてくる危険はありますね」
 張勲は実際にそれを恐れていた。
「そうなればです」
「どうするのじゃ、その時は」
 袁術は怪訝な顔で己の軍師に問う。
「わらわは三公になるのじゃ。名門袁家の嫡流として当然のことじゃ」
「はい、少なくともここで終わられるつもりはありませんね」
「その通りじゃ。絶対にじゃ」
 袁術の言葉が強いものになる。
「董卓め、言い掛かりをつけてくればじゃ」
「その時はですね」
「相手になってやるわ」
 こう言うのである。
「あの小娘の勝手にはさせんぞ」
「あの、美羽様」
 袁術の今の言葉にはだ。紀霊はいささか唖然となって突っ込みを入れた。
「そのお言
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ