第16話 修羅場
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するように動かした。
それに士郎はもっと褒めて欲しいのかと勘違いしている様で、燕の要求通り頭を撫でるのを再開した。
「ッッッ!!!」
それを見せつけられる百代の不機嫌度は一気に急上昇した。
額には血管でも浮き出ているかのように膨らみ、瞳は殺意に満ち、両手からはガキガキと言う効果音まで上がり全身から出る気のオーラはまるで黒炎の様だ。
ただし百代から殺意が向けられているのは燕では無く士郎だった。
どの様な出会いでアレ、どうせ士郎がまた何時もの女誑しぶりを如何なく発揮して落としたんだろうと確信する百代。
さらにはその落とした女が今百代の中でお気に入りになりつつある新しい友人、松永燕である事も大きいだろう。
だから、燕の位置と私の位置を変えろなんて微塵も考えていない――――多分。
兎に角、
「人の目の前でいちゃつき続けるなんて、覚悟はいいんだろうな?し ろ う・・・・・・!!!」
「いちゃつ!?これの何処がいちゃついてるって言うんだ!」
(え?これでいちゃついてる事否定するなんて、シロウの基準て、どうなってるんだろう?)
愛しい男の基準が少々気になる燕だが、自分たちに殺気を振り向けている百代を警戒する。
「あ゛あ゛ぁああ!?」
(どの口が言うんだこの鬼畜がッッ!!)
百代の全てが憤怒に染まるが視界の端っこに巨大なケーキが入ったことで急に心の淵だけでは冷めてきた。
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