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リング
94部分:ニーベルングの血脈その二十六
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ゃねえ。あいつはこのままいくともっととんでもねえことをしやがる。どうやら俺達は大変な奴を相手にしようとしているらしい」
「そうか、ではわかっているな」
「ああ」
 ヴァルターノ言葉に頷いた。
「俺も。一緒にヴァルハラへ向かうぜ」
「うむ」
「そしてニーベルングを倒す。それでいいな」
「私に断る理由はない」
 ヴァルターはにこりと笑ってこう返した。
「じゃあ行くか」
「そちらの都合はいいのか?」
「都合なんてな。自分で作るもんなんんだよ」
 彼は不敵に笑ってみせた。
「それが俺の流儀さ」
「噂通りだな」
 ヴァルターもそれを聞いて笑みを変えた。不敵な笑みとなった。いささか彼には似合わない笑みであるとも言えたが。
 合流した二人は新たな戦場に向かった。向かう先はもう決まっていた。そして次の戦場も。ジークムントは新たな戦いに己を進めるのであった。


ニーベルングの血脈   完


                   2006・4・17

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