第51話 謎の女流作家E・W
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知りすぎている文章であったために、各所でスパイ容疑により検挙される者が続出したが、大半は冤罪であったが、拷問の末そのまま処刑や流刑されていった。
しかも科学技術総監アントン・ヒルマー・フォン・シャフト大将は長年にわたる収賄罪、公金横領罪、機密漏洩罪などの証拠が発見され逮捕された。此によりシャフト閥の科学者は殆どが連座したのである。その後シャフトがフェザーンに機密漏洩を行っていたことが判明し、帝国側のフェザーンに対する警戒感が非常に高く成り、フェザーン叩くべしの声が軍部から上がるようになった。
その為ルビンスキーは、機密漏洩は前自治領主ワレンスキーの仕業であると弁明に努めることに成ったのである。此からしばらくの間にルビンスキーの帝国に対するスパイ活動能力が低下したのは仕方が無いことであった。
余りの大事件により帝国情報部やフェザーンも、この女流作家について調べるように命令がされたのであるが、判った事は恐れ多くもフリードリヒ4世陛下の私生児と名乗っている事と、E・Wと言うイニシャルを名乗っている事だけであり、本名はおろか年齢も実際の性別さえ不明のままであった。
帝国側も調べまくったのであるが、フリードリヒ4世が清廉潔白なら私生児などその作家の戯れ言と言い張れるが、フリードリヒ4世の御乱行を知る者にすれば十分あり得る話である事が益々信憑性をもたらしていた。
帝国では一般市民には流さないように社会秩序時局、警察、憲兵隊が厳しく流通しないように取り締まっているが、【人の口に戸は立てられぬ】の諺のように反戦組織の地下文書などで流通し、多くの帝国臣民が帝国の醜聞を知ることに成って行き、帝国臣民の忠誠度は非常に低くなっていくのであった。
この物語で実際の性癖を暴露された、ヴェストパーレ男爵夫人は表を歩けなくなり、貴族同士のパーテーにも参加が殆ど出来なく成った為に、各種パーテーで、アンネローゼを庇う事すら出来なく成ったのである。
又【B夫人とG夫人】が、ベーネミュンデ侯爵夫人とグリューネワルト伯爵夫人との争いであると判ったために、益々貴族社会ので醜聞が広がる始末であった。
帝国では、この醜聞や混乱を起こしたE・Wに対しては、例え皇女で有ろうと帝国に仇なす者として抹殺指令が下り、多数のスパイを使いながら人物を特定するために動くのであった。しかしその為に同盟にスパイが多数検挙されるはめに成るのである。
そんな混乱の中、同盟軍が6度目のイゼルローン要塞攻略に空前絶後の新兵器を開発し襲撃してくるとの情報が帝国にフェザーン経由でもたらされたのであった。その情報により帝国の混乱は益々大きくなっていったのである。
帝国軍は艦隊の再編をしようにも二進も三進も行かない状態に陥り始めていた。僅かな紙媒体の書籍のために数百万の将兵がまとも
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