第51話 謎の女流作家E・W
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祖が作成した地下迷宮の話【ノイエ・サンスーシでかくれんぼ】
フリードリヒ4世の侍従武官が残した貴族の醜聞文章【やばい文書を受け取ろう】
サイオキシン麻薬の密売を書いた問題作【フォルゲン伯爵のマチアス君】
シャフト科学技術総監の汚職と情報漏洩を告発した【汚職の人】
寵姫同士の啀み合いを書いた【B夫人とG夫人】
帝位継承のゴタゴタを描いた【皇子3人殺物語】
等々、若干名前などがぼかされたりしているが、帝国内部と皇室の内情をよほど詳しく知らなければ描けない物ばかりなのが、女流作家の経歴に信憑性をもたらした。この本はフェザーンの高等弁務官経由で帝国報告されたが、最初単なる妄想で不敬なる文章という考えであったが、その文章で逮捕者が出たことで、貴族社会で大混乱をもたらしたのである。
実際、カール・マチウス・フォン・フォルゲンがサイオキシン麻薬密売を行っていた上に、ハルテンベルク伯爵とフォルゲン伯爵の共謀で殺害されていた事が確認された事。更にカイザーリング艦隊参謀長バーゼル少将がサイオキシン麻薬密売を行っていたことが判明し逮捕されたのである。
その結果、ハルテンベルク伯爵、フォルゲン伯爵が逮捕の上お家取り潰しとなり、その他サイオキシン麻薬に関与していた貴族や軍人が多数検挙されるに至ったのである。その為に政治、軍事は大混乱に陥っていったのである。
その結果、これら各種本の内容、その多くが現実の事であり得るとされ、帝国の根底を揺るがす大問題とされた。その結果リヒテンラーデ侯爵は皇帝と閣僚達との間を事情を聞くために行き来し挙げ句に過労で倒れる始末であり。財務尚書カストロプ公爵は汚職が軍及び貴族全体に判明し自領へ逃げ帰る始末であった。
軍部においてもサイオキシン麻薬を軍が製造密売していたことで、帝国軍三長官の面目が完全に潰れたのである。その為に軍務尚書エーレンベルグ元帥、統帥本部長シュタイホフ元帥、宇宙艦隊司令長官ミュッケンベルガー元帥が辞表を提出したのであるが、フリードリヒ4世により慰留され、彼等は汚名返上の為に綱紀粛正と出兵を考えるようになるのであった。
更に、簒奪を狙う若き提督【レオンハルト・フォン・ローゼンクランツ】シリーズ。貧しい帝国騎士の若者が、最愛の姉を皇帝に奪われ、復讐のために出世して帝位を簒奪する物語。
その主人公がラインハルトのことだとは、当時の階級が低かったために気づかれなかったのであるが、後々ラインハルトが出世し始めると、あまりに小説の描写に似すぎていたために、危険視する貴族が非常に多くなっていったのである。
帝国は484年から軍事、政治、貴族、各省庁でもこの極秘文書の影響で大混乱に陥り、カストロプ騒動なども起こり、各所で人材の枯渇が更に進むことに成ったのである。それだけ小説と言いながら、内情を
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