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リング
93部分:ニーベルングの血脈その二十五
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と」
「怖気付くんじゃねえぞ」
 だが彼はここで部下達を叱咤した。
「ここはな、覚悟を決めろ」
「は、はい」
「一点突破しかねえ。一気に仕掛けるしかな」
「ですがどのポイントに」
「待ってな」
 彼はまずは辺りを探った。上を見回す。
「必ず隙がある筈だからな。そこを突くぞ」
「わかりました」
「そこはな」
 そしてここでその敵がいる上の方から突如として光が見えた。
「!?」
「あれは一体」
 部下達もそれに気付いた。
「提督、まさかヴァルター執政官の軍では」
「シュトルツィング執政官のか」
「はい、確か執政官の軍も帝国軍と戦っていましたね」
「そしてこのナイティングに向かっていると」
「そういえばそうだったな」
 ジークムントもそれを聞いて思い出した。
「これは天の助けってやつかもな」
「どうされますか?」
「決まってるだろ」
 ジークムントの顔には会心の笑みが浮かんでいた。
「反撃に転じるぞ。いいな」
「わかりました、それでは」
「おい、派手に暴れるぞ」
 今度は周りの部下達に対しても言う。
「助かるからな、絶対にだ」
「はい!」
 部下達もそれに応えた。そしてそれぞれ銃を手に持つ。
「シュトルツィング軍の居場所はわかるか!?」
「あそこですね」
 闇夜の中に火花が見える。それだけでわかった。

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