88部分:ニーベルングの血脈その二十
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
る。
「何だ?」
「あまり戦闘に行かれない方が宜しいかと」
「危ないとでも言うつもりか?」
「そうです」
部下達はそれが言いたかったのだ。
「我々と違い軽装ですし」
見れば普段指揮を執っている時のジャケット姿のままであった。
「それに目立ちます。あまり先に出られると」
「それが狙いなんだよ」
だが彼の返答は不敵なものであった。
「狙いといいますと」
「奴も当然俺がここに来たのは知ってるだろう」
「おそらくは」
「そして俺のことも知っている。なら俺が来ているとわかれば」
「自分で来る」
「そうだ、俺はそれを待っているんだ」
その声が強くなった。
「奴が俺の前に姿を現わすのをな」
「それで先に進まれているのですか」
「何、そうそう敵の弾になんか当たりはしねえよ」
これには絶対の自信があった。
「俺はな、今まで敵の弾に当たったことはねえんだ」
「はあ」
「何処から来るのか、直感でわかるんだよ。大抵のことはな」
また彼の持ち前の直感が大きくものを言っていた。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ