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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第46話  武術大会  予選開始
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もしかして武術大会に出場することが用事だったのかも知れないな。


「知っている人物なのか?」
「ああ、つい先日に世話になったカルバート共和国出身の武術家だ。相当に強かったぞ」
「なるほど、そなたにそこまで言わせる程の達人か……これは胸が高鳴ってきたな」


 強敵と知ったラウラは怯えるどころか目を輝かせてやる気になっていた。こういう所は本当に変わっていないんだな、まあ気持ちは分かるけど。


『……続きましてこれより第8試合を始めます。なお、この試合を持ちまして予選試合は終了とさせていただきます』


 試合が始まるので俺とラウラは入り口前に立ち待機する。


『南、蒼の組。チーム『アルゼイド』所属。ラウラ選手以下2名のチーム!』
「では行くぞ、リートよ」
「ああ」


 門が開いたので俺たちは中央闘技場に向かう、そこには沢山の観客たちが俺たちを見下ろしており中々のプレッシャーを感じた。


『北、紅の組。隣国、カルバート共和国出身。武術家ジン以下1名のチーム!』


 向こうの門からジンさんが現れてこちらに歩いてきた。バ、バレないよな……?


『両チームは今回の大会でメンバーが揃わなかった為、人数が不足していますが本人たちの強い希望が合った為今回の試合が成立しました。皆様、どうかご了承ください』


 人数が不足していた俺たちを見て観客たちも少し困惑した様子を見せていたが、アナウンスの話を聞いて納得したのか落ち着いていた。


「ほう、俺の相手は君たちか。まだ若い様だがいい面構えをしているな、これはいい試合が出来そうだ」
「うむ、こちらも正々堂々と全力を持って戦わせて頂こう」
「……」


 ジンさんと軽く言葉を交わしてみたがどうやら俺だとはバレていないようだ、良かった。


『これより予選第8試合を行います。両チーム、開始位置についてください』


 俺たちは指定された場所に向かいそれぞれ武器を構えた。


「双方、構え……初め!!」


 審判の掛け声と共に俺とラウラは左右からジンさんに迫っていく、ジンさんは慌てることなく眼光を鋭くして構えを取っていた。


「はあぁぁ!!」


 ラウラの上段からの振り下ろしを紙一重で交わしたジンさんは続けて振るった俺の一撃を右腕の籠手で弾き回し蹴りを放ってきた。俺はそれをバク宙で回避して距離を取ったがジンさんは素早く接近していた。


「地裂斬!!」


 だがそこにラウラの放った一撃が衝撃となって直線状に突き進みジンさんに向かっていった。ジンさんは俺への追撃を中断して地裂斬を飛んで回避する。


「大丈夫か、リート?」
「助かったよ、ラウラ。それにしても……」
「ああ、
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