84部分:ニーベルングの血脈その十六
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「了解」
ジークムントは全軍を率いナイティングに向かう。その間やはり敵の攻撃はなく、彼等は順調に兵を進めていった。遂にナイティングまで僅かの距離にまで迫った。ここで報告が入った。
「前方に敵艦隊」
「数は?」
「十個艦隊を優に越えます」
報告は続いた。
「そして全艦こちらに艦首を向けております」
「やる気だってことだな」
「間違いないかと」
「よし、そっちも最初からそのつもりだ」
ジークムントは意を決した顔でこう述べた。
「全軍いいな」
「はい」
部下達はそれに頷く。
「攻撃態勢に入れ。一気に行くぞ」
「一気にですか」
「敵軍はおそらく鶴翼の陣を敷いている筈だ」
彼はこう読んでいた。
「違うか」
「少しお待ち下さい」
部下達はそれに応えてすぐに調べる。ローゲを使ってそれをモニターに出した。見れば確かにその通りであった。ジークムントの読みはあたっていた。
「その通りです」
「何と」
「簡単な話だ」
部下達は驚いていたがジークムントは至って冷静であった。
「敵の方が数は多いな」
「はい」
「そして向こうは物資不足に悩んでいる。ならば一気に勝負をつけたくなるのが感情ってもんだ。しかも本拠地までもうすぐだしな」
「それで鶴翼陣なのですか」
「敵は俺達を包囲して一気に押し潰すつもりだ」
彼はまた予想を立てた。
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