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提督はBarにいる。
提督の居ない日常・その2
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キッチリこなしていれば休憩時間にイチャコラしてようが構わないらしい。

「そりゃあ多少はモヤモヤするし、目の前でイチャコラされてたらムッとしたりしますヨ?でもね、その後darlingに甘えればその分ちゃーんと甘やかしてくれるデース……」

 でへへへへ、とだらしない笑顔を浮かべる金剛さん。恐らくはイチャコラのシチュエーションを思い出しているのだろう。

「その、金剛は心配ではないのか?今回の出張も他の艦娘が付き添っているようだし」

 アークさんは浮気の心配をしているようだ。

「あ〜、それこそ考え方がおかしいねアーク。だって、darlingが他の女の子に夢中になっちゃうって事は私の努力不足だよ、それは」

 成る程、提督夫妻に感じた『ズレ』はこれだったんですね。提督と金剛さん、少なくともこの2人の間は『浮気』という感覚が無いんだ。お互いがお互いに相手に1番好きでいてもらうための努力を欠かさない。その上で万が一奪われたなら、恋敵の努力を認め、更なる努力を重ねて奪い返してやると更に燃え上がるんだ……この2人の場合は。だから提督は金剛さん以外の求愛を拒まないし、離れていく者は追わない。逆に金剛さんは自分が提督の1番だと自負しているから他の娘との関係にとやかく言わないし、揺るがない。多少のやきもちはご愛嬌という奴だろう。

「はぁ……なんというか、器の大きな話ですねぇ」

「それにdarlingのアレは化け物サイズですからネー、一人で相手するのは大変なんデスよ」

「そ、そうなのか?」

 ごくり、と生唾を飲み込んで金剛さんの話にアークさんが食い付いた。

「そりゃもう、初めての時は裂けると思いました……」

「さ、裂けっ……!?」

「はいはい、金剛さんにアークさん?そんな生々しい話はお昼時の食堂でしないでくださいね?」

 そこにやって来たのは食堂の主とも言える人、間宮さんでした。食後の紅茶でしょう、紅茶を載せたお盆を持って笑っていましたが、その背後には般若が見えます。

「そ、sorryネー……」

「す、すまない……」

 流石は間宮さん、鎮守府内で怒らせたらイケナイ人ベスト3の1人です。

「大淀ちゃんも、止めなきゃダメよ?」

「は、はひぃっ!」

 とばっちりをもらった。解せぬ。
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