第四十四話 二人でお外に出てその二十九
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「先輩お肌奇麗ですし色白ですし全体としてスタイルいいですよ」
「あっ、わかってるじゃない」
「ちっちのことがね」
「あっ、そうですか?」
阿波野君はいつもの調子で皆に応えました。
「じゃあ先輩のこともっと理解していきますね」
「そうそう、頑張りなさいね」
「私達からも応援させてもらうわね」
「ちっちも頑張りなさいね」
「そうしなさいね」
「何かわからないことばかり言われるけれど」
私はどうかといいますとむっとしたお顔で返しました。
「わからないと駄目みたいね」
「そうそう」
「じゃあ頑張ってね」
「私達これで行くけれど」
「二人で仲良くね」
皆笑顔で私達と別れました、そうしてでした。
また私と阿波野君だけになりました、私はその阿波野君に対してこう尋ねました。
「じゃあまたね」
「はい、案内してくれますね」
「そうさせてもらうわね」
妙にテンションが下がっているのを感じました。
けれど阿波野君はその私に相変わらずというかこれまで以上ににこにことして私に言ってきました。
「じゃあ次はもう一つの商店街に」
「わかったわ、案内するわね」
「はい、あとアイス食べたくないですか?」
「アイス?」
「アイスクリームかソフトクリームか」
「これから行く商店街にあるわよ」
私はそうしたものならと阿波野君に答えました。
「そこに行く?」
「それじゃあ」
「暑いからね」
どうしてアイスを食べたいのか、こう考えました。というか他に理由があるとは思いませんでした。
それで二人で八条町のもう一つの商店街に行ってソフトクリーム屋さんに行きますと阿波野君は私に聞いてきました。
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