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徴兵制
第四章

[8]前話
「まずはそこからだ」
「というか日本の現状位理解しろ」
「それから何か言え、政治家ならな」
 ネットでの批判は辛辣だった、そして主民党の主張はネットでは全否定でありその喧伝も顧みられなくなった。
 そしてだ、ネットの者達はさらに話した。
「この政党どんどん劣化していってるな」
「もう会社党の極左と言ってること一緒だろ」
「国会でプラカードとか乱闘起こしたりな」
「どんどん先祖帰りしてるな」
「元々会社党の流れだけれど」
「何時の時代の政党だよ」
 何でも反対だったと言われる会社党になっているというのだ。
「冷戦の頃の政党だろ、会社党って」
「今何時だと思ってるんだ」
「マジで勉強しろ」
「進歩しろ、いい加減に」
「六十年安保じゃねえぞ今」
「もう五十年以上経ってるんだぞ」
 その安保闘争の頃からというのだ。
「もうこいつ等に政権渡せないな」
「前も大失敗だったしな」
「政権取ったらまたやらかすぞ」
「二度とそんなのさせるか」
「マスコミも駄目だな」
「この連中絶対に信用出来ないぜ」
 こう話してそしてだった、主民党だけでなく彼等と手を組むマスコミまでが冷たい目で検証された。しかし。
 相手は懲りなかった、徴兵制度復活のアジテーションは失敗したが今度はだった。
「総理大臣のスキャンダルを探せ」
「学校関係で何かあっただろ」
「これをスキャンダルみたいに言え」
「何か文部科学次官で前川助平っていただろ」
「吉田清治じゃなかったか?」
 ある者達の名前が挙がった。
「家計学園とか何とかあったな」
「これをある様に言うんだ」
「なくてもな」
「浅墓新聞が社運を賭けて協力してくれるらしいぞ」
「ならそれに乗れ」
「あと守友だ」
「この学園のことも言うんだ」
 こちらの話もというのだ。
「篭井家とかいう理事長の話をある様に言え」
「そうして国会で言っていくぞ」
「もうネットなんか知るか」
「テレビや新聞しか知らない爺さん婆さん騙せ」
「爺さん婆さんはよく選挙に行くしな」
「それだけで全然違う」
「どうせ爺さん婆さんは何も考えないんだ」
 テレビや新聞の言うことを真に受けて盲信するというのだ。
「それだけで票を取れる」
「上手くいけば内閣を倒せる」
「嘘を嘘で突き通せ」
「ネットで幾ら嘘を言われても気にするな」
「それでいくぞ」
「これでな」
 こうしたことを話してだ、彼等は今度はこちらで与党を攻めることにした。もう彼等は恥も外聞もなかった。ただただ突き進むだけであった。その先にあるものが何かまでは全く考えることもしないで。


徴兵制   完


                  2017・12・13
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