第48話 亡命案内
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基づき海賊行為は・・・・・・死刑ですから全員が絞首刑なりますが」
実際情状酌量等があるし、即死刑とかあり得ないのであるが、同盟の法律をすべて網羅しているわけがないファーレンハイトを脅かすためにリーファはあえて言う。
するとファーレンハイトの顔色が変わっていくのがわかるので今度は助け船を出す。
「ただ、貴官達の所属が未だに帝国軍にあるなら、海賊行為ではなく立派な通商破壊になりますから、海賊行為の罪に問うことはできませんね。捕虜として遇することになります」
「そう言う事だな」
「では、収容所に入っていただき、しかる後に捕虜交換で帝国へ帰国というパターンになりますね」
「そうしてもらえると、助かる」
「ただ、2年もの間行方不明だった巡航艦の乗員が今頃捕虜になって帰国したとしたら、帝国軍はどう思うでしょうかね?しかも2年間のブランクがあるわけですから。捕虜交換時に詳しい細評書類が添付されますからね。スパイと間違えられるのではありませんかね」
リーファの言葉に困った顔をするファーレンハイト。
「書類を修正することもできるのでは?」
シェーンコップがにやりとしながら言ってくる。この辺は阿吽の呼吸である。
「駄目ですね。軍はお役所ですから、書類には厳しいんですよ」
「どうでしょう、いっそのこと亡命させたら?」
シェーンコップの言葉にファーレンハイトはしどろもどろになる。
それを見ながら、リーファは内心では面白がって話を進める。
「亡命を希望と言う事でいいのですね?」
ファーレンハイトハは、その言葉に困ったような顔をする。
「大丈夫ですよ。同盟政府は帝国政府と違って亡命を確りと受け入れていますからね。
それでも入国審査官の態度は最悪ですけどね」
その言葉を聞いて、シェーンコップがにやりとする。
「そうですな、小官が幼少のみぎり、同盟へ亡命したときも入国審査官の態度は最悪でした」
リーファもその言葉に苦笑をする。
ファーレンハイトも苦笑している。そろそろかと、リーファは核心に迫る話をし始める。
「ところで艦長」
「なんでしょうか?」
「統帥本部作戦三課アーベントロート少将の特命失敗しましたね。
どうなさるんですか?アーダルベルト・フォン・ファーレンハイト中佐」
その言葉を聞いたファーレンハイトの目が驚愕に染まる。
「帝国暦456年生まれ、貴族だが幼少の頃から実家が赤貧で食べるために士官学校へ帝国暦476年卒業、日頃からいっている言葉は、食うために軍人になった」
その言葉にますますファーレンハイトが驚きを隠せない状態になる。
「どうでしょうか?中佐。我々は貴官達が特命で動いていることをすでに把握して、罠をはって待っていたのですから、情報はすでに此方にあったのです。話し
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