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昼のバンパイア
第二章

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「それで人の血を吸うんですよね」
「それが吸血鬼だっていうんだ」
「そうですよね」
「まあ大体合ってるかな」 
 修之は未可子の今の問いにこう返した。
「それで」
「そうですよね、まあ吸血鬼が出て来ても」
「備えはしていますし」
 すみれは未可子に続いて言った。
「大丈夫ですよ」
「十字架と大蒜と聖水用意しています」
「そうしたものを」
「あとこのホテルもですね」
「怪しい人は入れていないですね」
「それ全部あれだよ」
 修之は二人にはっきりと答えた。
「大体間違ってないけれどドラキュラ伯爵だから」
「ドラキュラ伯爵への対策ですか」
「そちらですか」
「まあそれで大体いけるけれどね」
 間違いではないとだ、修之も否定はしなかった。
「安心していいけれどね」
「じゃあそうしていきます」
「吸血鬼には襲われない様にしておきます」
「調査の間も」
「本当にいたら怖いですからね」
「どうもいるみたいだしね」
 かなり真剣にだ、修之は他の調査メンバーからの調査の報告書を読みつつすみれと未可子に話した。勿論二人の報告書も読んでいる。
「報告書を全部読んで俺が調べた限りでも」
「いますか」
「ここに吸血鬼は」
「そうなんですね」
「間違いなくいて人を襲っていますね」
「そうだね、いるよ」
 二人で真剣な顔で話した。
「この地域にね」
「じゃあ警戒しつつ調査していきます」
「私達も実在しているかどうか確かめます」
「本当に吸血鬼がいるのか」
「このことを」
「宜しくね、あと本当に遭遇しても襲われない為に」
 そこは是非とも言う修之だった。
「二人共ガードは確かにね」
「はい、吸血鬼対策はです」
「しっかりいます」
「十字架とか大蒜とか聖水とか」
「全部持っていますし」
「怪しい人がいたら近寄らないです」
「如何にもという人がいたら」 
 それこそ墓場から出て来た様な者がというのだ、流石にそうした者は見ればそれでわかるというのだ。
「近寄らないで報告だけします」
「そうしていきます」
「そういうことでね、あと退治は」
 修之は二人にそのことも話した。
「今ヴァンピールの人を呼んでるから」
「あの吸血鬼退治のプロの」
「その人をですか」
「実はまだ東欧にはいてね」
 吸血鬼退治を行う者がというのだ。
「その人を呼んだから」
「あれっ、ヴァンピールて確か」 
 すみれはここであることを思い出して修之に気付いた顔になって言った。
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