「それなら自信があります」
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得意様がいたから成功したみたいなもんだったし――と、リズは思い出すようにそう呟いて。ショウキもショウキで、アルゴに宣伝してもらうまでは、閑古鳥しか鳴いていなかった店のことを思い出しながら。
「要するに、せっかく皆がお得意様になってくれるんだから、わざわざ二人でなんて気張らなくてもいいってわけよ!」
「……そうだな。甘えさせてもらうか」
実際に店の営業や鍛冶に関わることがなかろうと、仲間たちが立ち入らないような鍛冶屋に人は来るまいと。ついでに常連客として確約できるのだから、いいことづくめには違いない。そんなところで、今回の引っ越しについて協力してくれた仲間たちに感謝しながらも、ショウキはどうしても気になっていたことを呟いてしまう。
「……そもそも別に、みんなに来るななんて言った覚えもないけどな」
「細かいこと気にしちゃ負けよ。ほら、みんながお帰りなさいパーティしてくれるらしいから! プレミアも、パーティよパーティ」
「パーティ……『ごちそう』ですね」
二人で頑張ってるのに邪魔しちゃいけないと思って――という理由から常連客を失っていた、そんな今までの細かいことは忘れて。部屋を得たことについての感動よりご馳走につられたプレミアも連れて、ショウキたちはダイシー・カフェが併設された店へと戻っていった。
いい加減にプレミアを、きちんと皆に紹介しなくては。
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