第四章
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それで朝起きると本当に二日酔いになっていて頭が痛かったけれど何とかお風呂場に行ってそうしてだった。
服を脱ぐとまずは身体を軽く洗ってそうしてからだった。
サウナに入った、そこで汗をかいて水風呂に入ってまたサウナに入ってを繰り返してサウナに三回入るとだった。
流石にお酒が完全に抜けていた、その復活した中でだ。
お湯の中に入っているとお年寄りの人達が来てお話をしていた。
「ここの旅館いいわね」
「ええ、そうね」
「お料理は美味しいしお風呂はいいし」
「サービスもいいしね」
「いい旅館に泊まれたわね」
「本当にね」
そんなことを言っていた、お年寄りの人達のお話を聞いたからだろうか。
私は母に子供の頃教えてもらった歌をふと思い出した、その歌が頭の中で流れてとても心地よい気分になった。
その気分のまま旅館の朝御飯を食べてからまた金沢に出た、そうして金沢の色々な場所を回っていって。
砂浜、今は泳ぐ人もいない白と青の世界を見た、遠くに羊雲が見えていて波の音が聞こえてきた。その何でもない風景を見て。
何故かここにずっといたいと思った、誰もいないこの場所を。それで砂浜をずっと歩いて行き来して。
二時間位そうしてから別の場所に行った、それからは金沢の美味しいお店に行ってお茶も飲んでだった。
楽しい時間を過ごした、金沢では何日もそうして楽しんだ。
それから休暇が終わって仕事に戻ると課長に笑顔で言われた。
「楽しかったみたいね」
「はい、とても」
私は課全体にお土産を渡してから課長に応えた。
「よかったですよ、金沢」
「それがわかるわ」
「わかりますか」
「その顔見たらね」
それでというのだ。
「本当にね」
「そうですか。実際に金沢とてもよかったですよ」
「いい旅行だったのね」
「はい、一人旅っていいですね」
「そうでしょ。たまにはね」
「それもいいですね」
「そうよ。それで何か得たかしら」
「楽しい気持ちを」
こう答えた。
「貰いました」
「それは何よりね」
「いいものを一杯見て」
「そう。だったらね」
「そのいいものを胸に持ったまま」
「そうしてよ」
こうも言ってくれた、私に。
「お仕事頑張ってね」
「そうさせてもらいます」
「今日もどんどん来るから」
仕事の方がだ、ホワイト企業でも仕事時間はいつも忙しい。
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