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レーヴァティン
第五十六話 ミラノの街その四
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「本当にな」
「海の魔神と関係があるんじゃない?」 
 淳二は軽い調子で芳直に応えた。
「やっぱり」
「あの魔神が出してるのかよ」
「そうじゃないかな」
「そう言われるとそうかもな」
 少し考えてだ、芳直は淳二に応えた。
「あの連中こそな」
「魔神と関係あるのかもね」
「というかそう考えるのが妥当か」
「そうだよね」
「じゃあ早く魔神倒さないとな」
「うん、少なくとも魔神は倒さないと」
 巨人達と関係なくともとだ、こう話してだった。
 一行は城門のところに行ってだ、そこにいる門番に声をかけた。見れば門番の兵士はプレートアーマーを着ていて質のいいハルバートと盾で武装している。ここにもミラノの豊かさが出ていると言えた。
 そしてその門番の兵と久志が話をしてだ、あっさりと門が開かれた。だがここで兵士は久志にこんなことを言った。
「普段はどの門も今の時間は開いているんだよ」
「昼はか」
「うちは商いで食ってる街だろ」
「人の行き来は簡単な方がいいな」
「ああ、けれど最近近くに物騒な連中がいてな」
「山賊か何かか?」
「ああ、あそこの山にな」
 ミラノから見て北だった、そこにある低めの緑の山々に顔を向けての言葉だ。
「千人ばかりいてな」
「千人か」
「気付いたらどっかから流れた山賊や傭兵くずれの連中が集まったみたいでな」
「それであの山を根城にしてか」
「近所をうろうろしててな」
「それでか」
「ああ、最近街も警戒しているんだよ」
 だからだというのだ。
「門も今はな」
「普段は閉じてるんだな」
「ああ、千人もいるからな」
「賊にしちゃ多いな」
 久志もその数についてはこう述べた。
「実際な」
「ちなみに退治したら報酬が出るぜ」
「乗った、じゃあ今から行くな」
 その賊を倒しにとだ、久志は門番に笑って話した。
「ちょっとな」
「おいおい、千人いるんだぜ」
 兵士は久志の何気ない言葉にまさかという顔で返した。
「千人いる賊共をか」
「ちょっと倒して来るな、そうしたらこの街も門をいつも開けて商いも気楽に出来るだろ」
「それはそうだけれどな」
「だったらな、行ってくるな」
 ミラノの北の山にというのだ。
「そうしてくるな」
「あんた達九人でか」
「そうさ、行って来るな」
 こう言ってだ、久志は仲間達にも話した。
「それでいいよな」
「はい、では」
「行こうね」
 順一と源三が応え他の面々も反省しなかった、こうしてだった。
 一行はその山まで行った、するとすぐに柄の悪い如何にも山賊や傭兵くずれといった連中が出て来たが。
 久志達は彼等をあっさりと切り伏せた、そして数時間もすればだった。
 山の千人いたという山賊達の殆どを倒し残った者達を逃げ去ったのを見た、そ
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