第五十六話 ミラノの街その一
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第五十六話 ミラノの街
一行は馬で進み続けていた、その中幾度も戦いがあったが今の戦いでボナコンとキマイラ達を倒した時に。
清音は馬上においてこんなことを言った。
「何度か馬に乗ったまま戦っていると」
「慣れてきたか」
「ええ、結構ね」
こう久志に答えた。
「そうなってきたわ」
「まあ最初は乗るだけでな」
「馬は大変ね」
「落馬したら下手したら死ぬしな」
久志はこの時のことも話した。
「首の骨とか折って」
「よくある話ね」
「ああ、こっちの世界じゃ特にな」
起きている世界でも馬が主な移動手段、輸送手段であった時はそうだった。
「あるよな」
「馬に乗っているとね」
「やっぱりある話だよ、俺もな」
「落馬したことがあるの」
「何度かな、それで骨も折ってな」
久志は自分の左腕を見つつ清音に話した。
「術で治したりもしてたよ」
「そうしたこともあったの」
「ああ、だからな」
「落馬についてもなのね」
「知ってるさ、落ちたら怖いさ」
実際にというのだ。
「痛いしな」
「それで私も落ちまいと思ってね」
「馬に乗ってる時は緊張してたんだな」
「ずっとね、けれど今日はね」
今はというと。
「そんなに苦になってないわ」
「それは慣れてきたんだよ」
久志は清音に笑って話した、ボナコンやキマイラが残して金はもう集めていて収めている。そのうえでまた馬を進めていた。
「馬にな、それに馬に乗ったままで戦うこともだよな」
「ええ、そっちもね」
「慣れてきたんだな」
「そうなってきた感じがするわ」
実際にとだ、清音は久志に答えた。
「どうもね」
「そうだろ、やっぱりな」
「乗馬も騎乗したままの戦闘も」
「慣れなんだよ」
それだとだ、久志は話した。
「まあ自転車みたいな感じだな」
「自転車に乗る感じね」
「速さも大体同じだしな」
このことは言われている、自転車で進むことは馬に乗って進む場合と同じ位の速さだとだ。
「それでだからな」
「馬に乗ることもなのね」
「慣れなんだよ」
「自転車に乗ることと一緒で」
「あんた自転車乗れるよな」
「ええ」
清音は久志にこちらは大丈夫だと答えた。
「普通にね」
「それと一緒なんだよ」
「馬についても」
「最初は難しいと思ってもな」
「乗ってるうちになのね」
「慣れるんだよ」
そうなるというのだ。
「それで乗りながら戦うことも出来るんだよ」
「成程ね」
「だからやっぱりこれからもな」
「馬には乗っていくべきね」
「ああ、まあ補助輪もあるしな」
久志は笑ってこうも話した。
「手綱と鞍、鐙がな」
「馬具がなのね」
「ああ、補助輪だよ」
このことは笑って話した。
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