ペルソナ3
2059話
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の事を思い出す。
そう言えば、そんなのがいたな。薬でもやっているのか、それとも酔っ払っているのかと思っていたのだが。
だが、ゆかりの様子を見る限りではそういう訳でもないらしい。
「ああいうのが増えてるのか? 何でまた?」
「さぁ? 私に聞かれても分からないけど、何か部活の後輩とかもそういう人を見たって言っていたし」
「あー……そう言えば、俺ッチの後輩も言ってたな」
そう告げる順平は、一時期剣道部を休みがちだったのだが、今月末の件がはっきりしてからは今まで以上に熱心に稽古しているらしい。
3年が完全に部活を引退した今、剣道部の実質最強は順平だという話だ。
……まぁ、相変わらず試合になれば咄嗟に本来なら叩いてはいけない場所に攻撃をしてしまうので、レギュラーという扱いは出来ないらしいが。
何でも、3年が時々練習を見に来て、その3年とやっても今では勝率8割を超えてるらしい。
これで、しっかりと剣道が出来れば……と宮本が嘆いていたのを覚えている。
剣道部という武道系の部活だけに、途中から入部した順平であっても、最強という点で後輩に好かれているのだろう。
そこで、今のような情報を得る事が出来たと。
「……おい。それって、タカヤの仕業じゃねえのか?」
ラーメンを食べながら味の分析……スープに何が入っているのかとか、そういうのを真剣に考えていた荒垣が、不意に呟く。
その視線の先にあるのは、少し離れた場所に置かれている1冊の雑誌。
何故荒垣がその雑誌を見てタカヤの名前を出したのかというのは……その表紙を見れば分かった。
何故なら、雑誌の表紙にこれでもかと言わんばかりにタカヤの姿があった為だ。
何だ? と思って雑誌に手を伸ばして引き寄せてみると、そこに映っているのは間違いなくタカヤ以外の何物でもない。
その雑誌によると、最近流行っているカルト宗教のメシア……いわゆる救世主がタカヤという事らしい。
「最近、変な奴がいると思ったら……これが理由か」
面白くなさそうな表情で呟く真田。
まぁ、正面から戦うことを好む真田にしてみれば、このような方法は面白くないなのだろう。
「タカヤがこの辺りに戻ってきてるのなら、それこそ影時間にでも探してみるか? 幸いチドリが向こうにいない以上、こっちが奴を探すのは難しい話じゃないと思うが」
そう言うが、美鶴は難しそうな表情で数秒考え……首を横に振る。
「いや、毎晩のようにシャドウが出ているし、タルタロスの攻略もある。何より、タカヤが何を企んでいようと、今月の戦いが終われば、それは意味をなさなくなる。であれば、今は無気力症になる者を1人でも少なくする必要があるし、影時間に絶対に何らかの意味を持つタルタロスを攻略する必要がある」
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