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ドリトル先生と和歌山の海と山
第九幕その十

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「当然かな」
「ここにいても感じる位だからだね」
「うん、空海さんをね」
 まさにこの人をです。
「そう思うと凄いよ」
「空海さんという人は」
「本当にね、それとね」
 さらにお話した先生でした。
「ここには神変菩薩という仏様も祀られていてね」
「面白い名前の仏様ね」
「そうだね」
「何ていうかね」
「覚えやすい名前ね」
「そうだね、そして大日如来も祀られているよ」
 この仏様もというのです。
「太陽を司っていて密教で最高位の仏様とされているね」
「その仏様もなんだ」
「祀られているんだ」
「密教の最高位の仏様も」
「そうなっているんだ」
「両方の曼荼羅でも中心にあってね」
 胎蔵界でも金剛界でもです、この仏様はどちらの曼荼羅においてもその中心に位置付けられているのです。
「太陽の化身だからね」
「この世の全てを照らすんだね」
「そうしてくれるのね」
「まさに光の化身」
「そうした仏様なの」
「そうだよ」
 動物の皆にもお話した先生でした。
「大日如来はね」
「この仏様だね」
「何か凄いお姿ね」
「後ろにまさに太陽がある様な」
「そんな感じね」
「そしてこの仏様が怒った姿がね」
 その時はといいますと。
「不動明王だよ」
「じゃあ不動明王は太陽の力なんだ」
「太陽の力で魔を降すんだ」
「だからこそ物凄く強いんだ」
「もう無敵って言っていい位に」
「そうだよ、何しろ密教で最高位の仏様の化身だから」
 それだけにというのです。
「とんでもない強さなんだ」
「そうなんだね」
「もうどんな魔も降す位に」
「そこまで強いのね」
「この大日如来の化身だから」
「そうだよ、あと大日如来は大日如来でね」
 そしてというのでした。
「釈迦如来は釈迦如来だよ」
「釈迦如来はお釈迦さんだよね」
「仏教を開いた」
「大日如来とは別の仏様で」
「別に信仰されているんだね」
「そうだよ、阿弥陀如来とも違うからね」
 大日如来と釈迦如来、阿弥陀如来はそれぞれ別だというのです。
「そこはわかっておいてね」
「何かややこしいけれどね」
「その辺りね」
「こんがらがってしまうけれど」
「別なのね」
「仏教の中でも日本の仏教はとりわけ複雑でね」
 そうなっているというのです。
「如来と菩薩、明王と天でまた違うけれど」
「仏様の中でも」
「それでもなんだ」
「如来様それぞれでも違うんだね」
「大日如来と釈迦如来、阿弥陀如来で」
「宗派によってどの如来に重点が置かれているかも違うよ」
 日本の仏教の中でもというのです。
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